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【眼科医監修】瞳孔が黒いまま視力が下がる・見えなくなる――『黒内障』ってどんな病気?

【眼科医監修】瞳孔が黒いまま視力が下がる・見えなくなる――『黒内障』ってどんな病気?

ものが見えにくくなる病気として、白内障や緑内障はよく知られていますよね。その他にも『黒内障(こくないしょう)』という病気があることをご存じでしょうか?

今回は、知られざる目の病気である黒内障について、原因や治療法などを詳しくご紹介します!

黒内障の種類はおもに2つ

視力が低下したり見えなくなったりする病気として、もっとも有名なのは白内障ではないでしょうか。白内障は、進行すると瞳孔(どうこう)が白く見えます。

これに対して黒内障は、瞳孔が黒いまま、つまり外見的には何の変化もないのに視力が低下したり視野が欠けたりする病気です。

黒内障には、大きく分けて2種類あります。1つは「一過性黒内障」という、一時的に視力が落ちたり視野が欠けたりする症状。もう1つは、レーベル(レーバー)先天性黒内障」と呼ばれる、先天性の視力障害です。

それぞれの特徴や原因、治療方法などについて、具体的に見てみましょう。

一 過性黒内障の症状と特徴は?

一過性黒内障の具体的な症状は、次のようなものです。

・一時的に片目が見えにくくなる(もしくは、まったく見えない)
・一時的に片目の視野が欠ける

ポイントは「一時的」ということと、症状の出るのが「片目」という点。また、一時的といっても、どれくらいの時間発症するかはさまざまです。数秒でもとに戻ることもあれば、数時間続くこともあります。

一過性黒内障は目の病気ではない!?

一過性黒内障は、なぜ起こるのでしょうか?直接の原因としてもっとも多いのは、「目への血流が一時的に悪くなった/とどこおった」というものです。

さらに、血流が悪くなる根本的な原因として、高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病が挙げられます。なぜ血流の低下によって視力が下がるのか、順番にご説明しましょう。

まず、高血圧などの生活習慣病が原因で、動脈硬化が進みます。すると、心臓と脳をつなぐ頸動脈(特に内頸動脈の分岐するところ)が細くなって、脳や目への血流が悪くなってしまいます。

あるいは、頸動脈に脂肪やコレステロールがたまって、こぶのようなものができたりします。それが血管の内壁からはがれて血栓(けっせん)になり、目に血液を送る血管のほうへいってしまうと、やはり血流が悪くなったり、詰まったりしてしまいます。

こうして目の網膜への血流が悪化したり止まったりすると、一時的に片目が見えにくくなるのです。血栓が溶けたり、砕けて流れていったりしてしまえば、血流は回復し、視力ももとに戻ります。そのため、このタイプの黒内障は一過性で済むわけです。

だからといって、油断は禁物です。血栓が脳のほうへ流れてしまうと、脳卒中など、さらに深刻な病気を発症する恐れがあります。視力への影響は一時的であっても、必ず病院できちんと検査を受けて原因を明らかにし、次にご紹介するような適切な治療を受けましょう。

一過性黒内障の治療法は?

前述したように、一過性黒内障の原因となるのは、動脈硬化をひきおこす生活習慣病です。そのため、目以外にも病気がないか、全身検査をする目的で内科受診をおすすめします。

具体的な治療方法は、血を固まりにくくする薬の内服が一般的です。抗血小板剤や抗凝固剤といった薬を、医師の処方にしたがって飲むことになります。

まれに、頸動脈があまりに細くなったり詰まったりしている場合には、外科手術をすることもあります。いずれにしても、定期的に検査を受けながら、全身の状態をしっかり整えていくことが大切です。

先天性黒内障ってどんな病気?

一方、「レーベル(レーバー)先天性黒内障(Leber’s congenital amaurosis)」は、19世紀にレーベルという人が発見した先天性の視力障害で、重度の網膜色素変性症です。

目の病気の中でも非常にまれな疾患であり、多くの場合、産まれてから2~3ヶ月以内に次のような症状が出ます。

・重い視力障害
・視線が合わない、目の位置がおかしい
・まぶしがる
・黒目が振り子のように動き続ける(振子様眼振:ふりこようがんしん)
・対光反射が弱く、光を受けても瞳孔が小さくなりにくい

先天性黒内障の原因と治療法は?

先天性黒内障の原因は、遺伝子の変異だと考えられています。原因となる遺伝子はいくつか発見されていますが、まだ決定的な治療法はないのが現状です。

ただし、治療法の研究は進みつつあります。現時点でできることとしては、メガネなどを適切に使ってお子さんの視力をなるべく維持し、伸ばすようにしてあげることが大切だとされています。

今回は、目が見えにくくなる病気である黒内障についてご紹介しました。

一過性で視力がすぐに戻った場合などは軽く考えがちですが、放っておくのは危険です。ご自身やご家族に思い当たる症状がある方は、一度お近くの病院を受診してくださいね。

【眼科医】吉野先生からのコメント
視力検査ができる年齢に満たない子どもの場合、見た目に問題がないと、目の病気も見過ごされがちです。家族歴などから不安な場合は眼科へ相談しましょう。大人の場合も特に生活習慣病は自覚症状が少なく、気が付かずに進行し、目の症状で発見されることもあります。目の症状の原因が、ほかの臓器の病気だったりすることもあります。1年に一度は健診や人間ドックで定期的に全身をチェックしましょう。

 

▼白内障や緑内障についてはこちらをどうぞ
目のトラブルについて~緑内障~(ロート製薬 商品情報サイト)
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白内障の手術でメガネいらずの目になれる?白内障治療のホントを徹底解説
それって『緑内障』かも!うっかりミスが伝える危険のシグナル

【参考】
レーベル(Leber)先天黒内障|日本小児眼科学会
http://www.japo-web.jp/info_ippan_page.php?id=page19
レーバー先天性黒内障 – 日本網膜色素変性症協会
http://www.jrps.org/aiyakai/local/back/2007winter/07.html
黒内障?白内障?|まゆずみ眼科医院
http://www.mayuzumiganka.com/eye-disease/amaurosis_fugax/
一過性黒内障(いっかせいこくないしょう)|中村眼科
http://www.nakamura-ganka.com/?p=3243
視野が欠けることがある「一過性黒内障」とは、どんな病気?|ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20120316-OYTEW48060/

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医療法人社団 慶翔会 神田須田町アイクリニック 院長吉野 真未 先生

乳幼児から高齢者までジェネラルな診察が可能。専門は水晶体(白内障手術含む)と屈折矯正。多焦点眼内レンズについては多くの経験をもとに説明と手術を行っている。最近は霰粒腫や眼瞼下垂の手術の対応に力を入れている。

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ライター本間 佳苗

早稲田大学卒業後、出版社にて書籍、雑誌、Webサイトの編集に携わったのち、フリーランスの編集者・ライターに。執筆ジャンルはヨガ、健康、育児、教育、文芸、雑学など。特技は高速まばたきとタイ語。

目ディア

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