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【眼科医監修】恐怖!眼球がひとりでに動く…!?それって『眼球振盪』かも?

【眼科医監修】恐怖!眼球がひとりでに動く…!?それって『眼球振盪』かも?

自分の意思とは関係なく、眼球が動いてしまう『眼球振盪(がんきゅうしんとう)』。めまいをともなうなど日常生活に支障をきたすこともありますが、一般にはあまり知られていない眼疾患です。

そこで今回は、眼球振盪のさまざまな傾向と治療法について、わかりやすく解説します。

制御できず眼球が揺れる『眼球振盪』

眼球振盪とは、眼球がひとりでに動いてしまう不随意現象のことを指します。「眼振(がんしん)」と略して呼ばれることが多く、「振盪」という語句から「眼球が激しく揺れ動く症状」だと誤解されがちですが、そうした症状は一例です。


出典:What is Nystagmus and Role of vision therapy in curing this disorder? – Revitalvision by Neurovision

眼振の症状は大きく、「衝動性眼振」「振子様(ふりこよう)眼振」とに分けられます。

衝動性眼振は緩徐相(かんじょそう=ゆっくりとした動き)と急速相(速い動き)を反復する症状で、振子様眼振は文字通り“振り子”のような往復運動をともなう症状です。

また眼球の動く方向によっても、水平性眼振、垂直性眼振、回旋性(かいせんせい)眼振、混合性眼振、斜行性眼振などに分類されます。

眼振は病的なもの生理的なものとに分けられ、先天的なものが多いとされますが、時には小脳や脳幹部の障害などにより、後天的な症状として現れることもあります。

先天性眼振では弱視や斜視などの視覚障害をともなうことが多く、角度によって視線が安定する場合には、その角度で視線を固定してものを見るなどの特徴が見られます。

眼振の人にはものが揺れて見えている?

不随意に眼球が動くことから、眼振の症状を持つ人には「ものが揺れて見えているのでは」と考える方も多いかもしれません。しかし、他人からは眼球がひとりでに動いていることが視覚的にわかるものの、実際には、眼振の人には動揺視(ものが揺れて見えること)は少ないとされています。

ただし、後天性の眼振の場合には動揺視が現れることが多く、これにより眼振の症状が判明することも少なくありません。

このように、眼振には先天性と後天性とで症状が異なることがあり、特に、めまいや耳鳴りなどの神経症状が現れるのは後天性の場合がほとんどです。

実は筆者も先天性の眼振なのですが、幼少期には自覚症状がなく、医師の指摘により症状が判明しました。筆者の場合は振子様眼振で、一番悩ましいのは斜視をともなうことから、ものが二重に見える「複視」の症状が現れることです。

眼振の症状や程度はさまざまであるため経験上のお話となりますが、斜視の症状が現れると視覚を正常に戻そうとするあまり不自然な力が入り、目の筋肉はもとより、目そのものが非常に疲れます

一点を見ようとすることで現れる「固視不良(目線が定まりづらいこと)」の傾向が現れているのでしょう。

眼振の治療法と対策

眼振の原因はさまざまですが、内耳にある「前庭(ぜんてい)器官(平衡をつかさどる器官)」や、眼球運動を制御する脳機能の異常などが原因とされています。

中には先天性白内障や黄斑欠損などが原因として引き起こされることもあり、治療をおこなうにはまず、その原因疾患を特定することが前提となります。

しかし、眼振を根治する治療法は見つかっておらず、多くの場合はプリズム式のメガネを用いた屈折異常の補正や、脳の反応を制御するためのバイオフィードバック療法など、対症療法となります。

診断によっては、静止位を正常化、あるいは軽減させるための外科手術がおこなわれることもあります。

先天性眼振の場合は、成長にともない視線が安定することや、脳自体がフィードバックをおこなうことで視界そのものが安定することもあります。

また、動揺視の症状が現れないことから、日常生活に影響がない場合も多く見られます。このようなケースでは、特に治療の必要があるとは判断されません。

もしも眼球振盪の症状に気づいたら、医師の診断を受けてください。特に後天性眼振の場合であれば、原因となる疾患の特定が何よりも重要です。

眼振は、第三者が気づくことのできる数少ない眼疾患です。大切な人の病に気づいてあげられるのは、もしかするとあなたの「目」なのかもしれません。

【眼科医】岡野先生からのコメント
眼振に関しては、国家資格である視能訓練士がいる眼科で見てもらうのがよいでしょう。
視能訓練士とは、眼振に加え、斜視・弱視等、視力と矯正全般にわたる検査と治療方針の提案を医師に対して行う特殊な資格で、専門の学校で学習し、国家試験に通った者だけに与えられます。
斜視・弱視・眼振などの診断と治療には特殊な検査機器が必要になることが多いですが、ORT(視能訓練士)が在籍している眼科であれば、多くの場合検査に十分な検査機器がそろっているものと思われます。

 

▼眼振だけじゃない!脳がおよぼすさまざまな視覚症状
3D映像が飛び出して見えない理由「視覚」がおよぼす原因とは?
視力を矯正できない“見えにくい人” =『ロービジョン』の視覚を疑似体験
“光の魔術師”レンブラントの眼の秘密 『立体盲』ってどんなもの?
早めの気づきと治療が大切! あらためて知りたい『斜視』について

▼お子さんの目もチェック!
気づいてる?気づいていない!子どもの目 実態調査(ロート製薬 商品情報サイト)

【参考】
evidence-based medicine – 動揺視と随意眼振
https://ebm.name/2005/08/27/動揺視と随意眼振/
Health Line – 眼球振盪
http://ja.healthline.com/health/nystagmus#概要1
病院検索ホスピタ- 眼球振盪
http://www.hospita.jp/disease/2674/

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ライターキネコ

『目ディア』をはじめ医療系コラムなどでの執筆、キュレーションサイト、エンタメ系メディアを中心に活動しているフリーライターです。得意分野は映画やアート、歴史、科学系のコラムなどさまざま。“広く浅くもなく”をモットーに、インターネットという名のヴンダーカンマーを旅しています。

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スマイル眼科クリニック(青葉台)院長岡野 敬 先生

専門は前眼部疾患、緑内障、アレルギーなど一般眼科外来とコンピュータ支援医療。プライベートではワインとコーヒー、それに料理をこよなく愛する3児のパパ。

目ディア

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