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疲れ目を改善できる?老眼や近視を予防できる?眼科医に聞いた“ピンホールメガネ”の真の実力とは

疲れ目を改善できる?老眼や近視を予防できる?眼科医に聞いた“ピンホールメガネ”の真の実力とは

仕事でもプライベートでも目を酷使しがちな現代人にとって、“◯◯が目にいい”という類の情報は気になるものですよね。そのひとつが、ピンホールメガネです。一定時間着用すると、目の疲れがとれたり、老眼や近視の予防になったりすると巷で噂されています。

そこで今回は、ピンホールメガネの効果について、スマイル眼科クリニックの院長である岡野先生にうかがいました。100円ショップでも手に入るピンホールメガネ、果たしてその実力やいかに……?

ピンホールメガネってどんなもの?

ピンホールメガネとは、上の図のように、レンズ部分に複数の小さな穴が開いたメガネのこと。穴の数は商品によって異なり、レンズ一面に穴が開いているものもあれば、中央だけに限られているものもあります。

ただ単に小さな穴が空いているだけで、度が入ったレンズを使っているわけではありませんが、なんとかけるとものがはっきり見えるようになるのです。

これは、小さな穴から見ることで、目に入ってくる光が集約されるため。私たちの目がものを見るときは、毛様体筋が水晶体というレンズの厚みを調節し、網膜にきれいな像が映し出されるように光を屈折させています。

ただし、この毛様体筋の機能は、加齢などによって衰えるもの。老眼で近くのものが見えなくなるのは、毛様体筋がうまく水晶体の厚みを調節できなくなっていることで起こります。

しかしピンホールメガネで光を集約すれば、水晶体の厚みを調整せずともきれいな像が網膜に映る、つまりものがはっきりと見えるように!ただし、遠近感はつかみにくくなるので、その点は注意が必要です。

ピンホールメガネで目の疲れがとれる!?

目の疲れの主な原因は、スマホをはじめとした手元のものを見続けることで、毛様体筋が長時間緊張した状態になることにあります。つまり、毛様体筋を休めてあげれば、目の疲れを緩和できるのです。

そこで、ピンホールメガネの出番!先述のとおり、このメガネをかけてものを見れば、毛様体筋に負担をかけずにものを見ることができます。

もちろん1日中ピンホールメガネをかけて過ごすのは現実的ではありませんが、1日のうち数十分だけでも実践すれば、ものを見ながらでも毛様体筋に休息時間を与えられることになります。

これが、ピンホールメガネは目の疲れに効くといわれる理由です。

目の疲れを緩和するならピンホールメガネより遠近両用メガネを

ピンホールメガネをかければ、目の疲れがとれる……確かに一理ありますが、岡野先生は次のようにアドバイスしてくれました。

「ピンホールメガネをかければ、毛様体筋に負担をかけずにものを見られるのは本当です。実際にピンホールメガネは、メソポタミア文明の時代から使われてきた歴史があるんですよ。

でも、今は21世紀。もっと便利な遠近両用メガネがあります。何も小さな穴からのぞかなくたって、いつもの視界をキープしたまま、毛様体筋の負担を軽減することは可能なんです。

どう考えても、ピンホールメガネを家で数十分かけるより、遠近両用メガネを1日かけていたほうが、目の疲れは改善できますからね」。

また、岡野先生によると、ピンホールメガネでものをはっきりと見られるようになるとはいっても、その風景はいってみれば「インスタ映えしないのっぺりとした写真」のようになってしまうそう。

一方で、遠近両用メガネをかければ、ものや風景は深みや遠近感のある、いわゆる「インスタ映えする写真」のような見え方になります。

つまり、ピンホールメガネの効果は否定しないけれど、最善策とはとてもいえない。これがプロの答えでした。疲れ目でお悩みの方は、眼科を受診して、自分に合った遠近両用メガネをつくってください。

なお、ピンホールメガネに老眼や近視の予防効果があるとは考えにくいということです。

ピンホールメガネは安価に手に入るので、度の入ったレンズでなくてもよく見えるという“不思議”を一度体験してみるのもいいかもしれません。

しかし、本気で疲れ目の改善を考えるなら、やはり遠近両用メガネがベスト。ピンホールメガネにトライする際は、過度な期待はしないようにしてくださいね。

▼岡野先生が監修するそのほかの記事はコチラ!
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▼目の使いすぎ、心当たりがある方はこちらもチェック!
目のトラブルについて~眼精疲労/疲れ目~(ロート製薬 商品情報サイト)

<参考>
【眼科医推奨】ピンホールメガネの使い方とその効果(ピンホールメガネ、DLできちゃいます)|
http://www.karadane.jp/articles/entry/news/006333/

文/中島香菜
目ディア

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アイケア

日ごろの意識づけが大事! 眼科医がおしえる年代別アイケアの注意点

日ごろの意識づけが大事! 眼科医がおしえる年代別アイケアの注意点

若いころには「近視」、大人になるにつれて「老眼」……と、目の悩みは加齢とともに変わっていきます。それぞれのライフステージで目にかかる負荷の種類もことなる中で、どのようなケアを心がければよいのでしょうか?

今回は、年齢別の目のケアについて眼科医の岡野先生にお話をうかがってきました!

赤ちゃんから小学生まで

この時期は好奇心が旺盛なので、保護者がしっかりと注意してあげましょう。物を見るそぶりがいつもと違ったり、瞬きが多く目をこすったり、姿勢がおかしかったり…… 普段と違う仕草をしていないか注意することが肝心だと、岡野先生はいいます。

目の病気で市販薬を使って3日以内に治らないときは、早めに眼科を受診するようにしましょう。弱視の原因になる場合もあるため、この時期の眼帯はNGです。

また、稀に子どもであっても「白内障」・「緑内障」・「鼻涙管閉塞症」などの病気を生まれながらに持っている場合があります。ものもらいや打撲・結膜炎などで眼科にかかったときに偶然発見されることも多く、眼科を受診することで早期発見が可能です。

もちろん、就学時健康診断や三歳児検診などで異常が指摘されたらすぐに病院に行くようにしましょう。

検診で斜視疑いなどの指摘があって眼科を受診する場合、または「この子は斜視じゃないかしら」などと不安になった場合は、それまでに撮りためた写真を持って眼科を受診するようにしてください。岡野先生いわく、診断に非常に役立つのだそうですよ。

中学生から高校生まで

年齢別の目のケア_02

ある程度自立する時期ですが、まだまだ保護者の注意が必要であると岡野先生は指摘します。

特にこの時期から容姿へのこだわりが出てきて、オシャレを意識して髪型を変えたり、コンタクトレンズを使ったりし始めます。しかし、前髪が目にかかって片目だけしか出さないような髪型は眼精疲労の原因になりますし、整髪剤の汚れが目に入ってしまうと「ものもらい」などの病気の原因になったりします。

コンタクトレンズは角膜を覆ってしまうため、目が酸素不足や傷つきやすくなって細菌が繁殖しやすくなります。「角膜炎」や「結膜炎」のリスクを考えると、たとえスポーツをする場合であっても、柔道・空手などのコンタクトスポーツや、クラッシックバレーなど一部の競技をのぞけば眼鏡をかけておこなうことができます。なるべくコンタクトレンズは使わない方が疾病のリスクは少ないと岡野先生は指摘します。

また、成長期終盤は「近視」が増えやすくなる時期です。勉強だけでなく、マンガやゲーム・スマホなどで近くをみる機会が増えます。室内であれば1000ルクス以上の照度を保ち、60~90分使ったら目を休めて遠くをみるようにすれば近視の進行はある程度防げると岡野先生はいいます。こちらの点も、保護者が注意をうながすとよいでしょう。

疾病でいうと、40代とならんで、この時期は外傷や強度な近視によって発症する「網膜剥離」の多い時期です。「アトピー性皮膚炎」や「白内障」と合併してしまって発見が遅れ、症状が進行してしまう場合もあるので、網膜剥離の兆候といわれる「飛蚊症」があらわれたら一度は病院で検査を受けてください。

大学生から30代前半ころ

岡野先生いわく大学生から30代前半までは、目を大切にして疲れさせないように心がけていれば、近視の進行もほぼなくなり変化の少ない安定した時期になります。

逆に、生活スタイルや環境の変化による眼精疲労が増える時期でもあります。姿勢を正して適度に休憩を心がけながら目にかかる負荷をコントロールすることが求められます。

30代後半以降

年齢別の目のケア_03

30代後半以降の中間管理職の方で増えてくるのが、仕事によるストレスが原因の病気だと岡野先生は話します。黄斑に水ぶくれができることで視力低下・中心暗点などがみられる「中心性漿液性脈絡網膜症」が増える時期なので、急に視野中心部の見え方が変化した場合は早めに病院に行きましょう。

▼詳しくはこちら!
働き盛りの目を襲う! 男性に多い『中心性漿液性網脈絡膜症』とは?

40代以降の目は、加齢によって水晶体の弾力がなくなってくるので、目のピントも合いづらくなってきます。一般的に「老眼」と呼ばれ、誰にでもおとずれる症状といえます。無理をして目を疲れさせるのではなく、目にあった眼鏡を正しく使用するのが一番だと岡野先生は話します。

また、加齢により視力低下の原因になる病気も増えてきます。視力が低下したまま放置すると、病気で視力が下がっても気がつきません。遠近両用眼鏡など、医学的に注意が必要な処方は眼鏡店に任せるのではなく、眼科に相談しましょう。

特に、糖尿病や高血圧などの生活習慣病の方が「網膜症」などで失明するケースが多いことをご存知の方も多いかもしれません。加えて最近では、日本における失明原因の第5位になるほど「強度近視による失明」も増えてきています。強度近視の方も毎年眼底検査を受けるようにすると安心でしょう。

アイケアで大切なのは目を疲れさせないこと

どの年代においても言えることが「明るさ」「時間」「姿勢」に注意することだと岡野先生は言います。部屋の明るさを保ちながら、正しい姿勢で生活し、目を使いすぎていないか時間に注意するようにしましょう。

また、眼鏡による適切な矯正をおこなうことで目を疲れさせないのも効果的だと岡野先生はおっしゃいました。

アイケアで不安なことがあれば、早期に眼科医にかかることが目の健康を保つ一番の近道だと岡野先生は指摘します。なんだか目の調子がおかしいな? と思ったときにすぐに相談できるように、小さなころからかかりつけの眼科を見つけておくことが大切かもしれませんね。

▼年齢別のケアについては、コチラの他記事も参考に!
視力の悪さは遺伝する!?眼科医直伝!子どもの目を守る対策とは?
子どもの近視が急増中! スマホやゲーム機から子どもの目を守るコツ
夏がくる、その前に!子どもの目を守るケア習慣を身につけよう
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少しでも違和感があったら即実践!40代から始めるべき「見る力」のケア4つ
年齢とともに起こる目の機能低下とは?(ロート製薬 商品情報サイト)

【参考】
アトピー性皮膚炎と目(公益社団法人 日本眼科医会)
http://www.gankaikai.or.jp/health/29/08.html
視力と年齢(Bausch & Lomb)
http://www.bausch.co.jp/ja-jp/vision-and-age/

取材・文/田中利知
目ディア

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