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《鍼灸師監修》まぶたが下がってしまう疾患 『眼瞼下垂』に有効な鍼灸治療とは?

《鍼灸師監修》まぶたが下がってしまう疾患 『眼瞼下垂』に有効な鍼灸治療とは?

自分ではしっかりと目を開いているつもりなのに、他人から「眠そうだね」と指摘されたり、なんだか視界が狭く感じていたり……、という経験はありませんか?
もしかしたら、そんなあなたは『眼瞼下垂(がんけんかすい)』の症状が現れているのかもしれません。
ちなみにこの眼瞼下垂は、新生児から高齢者まで発症する、極めて対象が広い疾患です。
そこで今回は眼瞼下垂について、鍼灸師の高田香菜子先生に東洋医学における考え方と治療法について教えてもらいました!

眼瞼下垂の原因と症状とは?

『眼瞼下垂』とは、顔を正面に向けた時に、まぶたが瞳の上まで上がらない症状のことを指します。
人は、まぶたを動かすために『眼瞼挙筋(がんけんきょきん)』と呼ばれる筋肉と、眼瞼挙筋の動きを補佐する筋肉『ミューラー筋』の働きを必要とします。
この眼瞼挙筋は『動眼神経』に、ミューラー筋は『交感神経』に支配されており、これらの筋肉または神経に異常があると、眼瞼下垂が起こると言われています。

しかし、ひと口に眼瞼下垂といっても、生まれつきの『先天性眼瞼下垂』、生まれた時は違ったけれどその後まぶたが下がってきた『後天性眼瞼下垂』、そして一見すると眼瞼下垂のように見えるが、そうではない『偽眼瞼下垂』に分類することができます。

【先天性眼瞼下垂】

(特徴)
・生まれつきまぶたが下がっている
・片側だけなど左右差がある場合が多い

(原因)
・動眼神経の分岐異常
・眼瞼挙筋自体の発育不全

【後天性眼瞼下垂】

【1】腱膜性眼瞼下垂

眼瞼挙筋の末端部の膜、腱膜(けんまく)が伸びたり緩んだりして、まぶたが正常に持ち上がらず、開きにくい状態。

(原因)
・加齢
・パソコンなどによる目の酷使
・コンタクトレンズ(特にハードコンタクトレンズ)の長年の使用
・花粉症やアトピーなどで目をこする
・目の手術の時、目を開いた状態を保つ器具(開眼器)の使用
・メイクを落とす際、強くこする

【2】外傷性眼瞼下垂

(原因)
・けが

【3】重症筋無力症

(原因)
・神経の命令が筋肉に伝わりづらくなる病気

【4】甲状腺眼症(バセドウ病眼症)

(原因)
・目を動かす筋肉に炎症が起きる

【5】眼瞼腫瘍

(原因)
・まぶたに腫瘍ができ、重みで下垂

後天性眼瞼下垂は以上のように、原因によって5つに分類されますが、最も多いのは【1】腱膜性眼瞼下垂だと言われています。

▼ハードコンタクトレンズ使用者は要注意!
ハードコンタクトレンズ使用者に警鐘!人相にまで影響する『眼瞼下垂』って!?

【偽眼瞼下垂】

(特徴)
・一見、眼瞼下垂のようにみえるがそうではない症状
・まぶたの皮膚のたるみ
・眼球縮小(先天性小眼症)
・眼球萎縮
・眉毛下垂
・眼瞼痙攣 など

(原因)
・加齢や病気 など

先天性眼瞼下垂については専門医による手術などが必要ですが、それ以外の場合は、なんと、鍼灸で症状が改善されたという方も多いそうです。

目の疾患の原因は、『目』だけではない!?

東洋医学では、目は五臓六腑の『肝』に深く関係があると考えられています。この『肝』は、精神情緒の安定や、自律神経を介した機能調整を行う役割があります。
そのため、肝の働きが悪くなると視覚の異常や運動系(筋肉)の異常へと影響が見られる、といった考え方をします
(※これは西洋医学とは異なる考え方であり、肝臓自体の病気ではないので、血液検査などで出てくる肝臓の数値などは直接的にあまり関係ありません)

このことから

●肝⇔目
●肝⇔筋肉(眼瞼挙筋、ミューラー筋)
●肝⇔自律神経(ミューラー筋は自律神経(交感神経節)支配されているため)

というように、東洋医学の考え方では、眼瞼下垂は『肝』と深く関係していると考えられます。

具体的な治療の手順とは?

では、実際に鍼灸治療で眼瞼下垂の治療を行う場合の手順をみてみましょう。

【1】問診

まずは問診で、どの症状に当てはまるかをお伺いします。いつから発症したのか、他の症状がないかなどを伺い、病気が潜んでいるかを判断します。

【2】身体全体の調整、治療

東洋医学の考え方から、目の周りの血流や筋肉だけを施術しても効果が出にくいと考えられているため、身体全体の調整をしていきます(主に肝の機能を調整する治療です)。
また、ある程度の下垂があると、物を見る時にあごを上げる姿勢をとることが多くなります。そのため、首や肩が凝りやすくなったり、まぶたをより上げようと額(前頭筋)に力が入ることで眉毛が上がったり、頭痛が出やすくなるといった症状がみられることがあります。身体全体を整え、そうした症状を改善していきます。

さらには、ミューラー筋を使おうとするので、交感神経が過緊張になり、不眠やイライラなど自律神経失調の症状が出る場合もあります。こうした首や肩凝り、頭痛、不眠、イライラなど、各症状への治療もしていきます。

【3】目の周辺部の血流改善

頭や首、目の近くのツボを使用し、直接的に目の周辺の血流を良くしていきます。

【刺激するツボの例】

・太衝(たいしょう)

眼瞼下垂の鍼灸治療_02

▲身体の治療で使用する、肝につながるツボへの刺鍼です。

・太陽(たいよう):こめかみ
・睛明(せいめい):目頭
・攅竹(さんちく):眉頭

眼瞼下垂の鍼灸治療_03

▲目の周りの血流を良くするツボへの刺鍼です。

「なんだかまぶたがおかしいな」と思ったら、眼科など専門医への相談はもちろん必要ですが、一度鍼灸へ足を運んでみるのも良いかもしれませんね!
なお、上記の施術はあくまで一例です。治療方法や使用するツボに関しては、鍼灸師によって、また患者様のその時の体調によって異なります。詳細や質問などは、各治療院にお問い合わせください。

▼ためになる、美人鍼灸師・高田先生の過去記事はコチラの一覧から!
https://eye-media.jp/takadakanako/

文/まるよしみすず
 » 《鍼灸師監修》まぶたが下がってしまう疾患 『眼瞼下垂』に有効な鍼灸治療とは?

太子橋鍼灸整骨院高田 香菜子 先生

『美は健康な身体から』をモットーに、健康的な身体作りの鍼灸治療とアドバイス、美容鍼灸を得意とする、美人鍼灸師。

目ディア

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