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高齢者に見えにくい色って?知っておきたい“色覚低下”の豆知識

高齢者に見えにくい色って?知っておきたい“色覚低下”の豆知識

高齢になると誰でも“見えにくくなる色”が出てくるのをご存知でしょうか? 特定の色が見えにくくなることで、日常生活に思わぬ危険もひそんでいます。

今回は、超高齢化社会を迎えるなかでぜひ知っておきたい、“加齢による色覚低下”についてまとめました。

高齢になると見えにくくなる色って?

高齢者に見えやすい色遣い_02

高齢になると、視力の低下や老眼で「ものが見づらくなった」と感じる人は多いでしょう。しかしそれだけでなく、加齢によって特定の色が見えづらくなることも原因として考えられます。

というのも、人間の色覚は20代前半がピークで、20代後半から徐々に細かい色を見分けることが難しくなってきます。こうした後天的な色覚異常の人は、日本に3000万人ほどいるともいわれています。

具体的には、青や紺、青紫系の色が見分けにくくなります。全体に黄色がかって見えるため、黒や他の暗色(茶色やグレーなど)と見分けがつきにくくなるのです。

原因は主に2つです。1つは、網膜の一番下層で色を見分けるセンサーのようなはたらきをしている“錐体”という細胞が劣化するため。もう1つは、カメラのレンズのような役割をもつ“水晶体”が黄色くにごってくるためです。

そのため、水晶体を通り抜ける光の量が少なくなり、とくに青みの強い色は暗いところで見えにくくなります。また、同じ明るさの光を見ても、若い人にくらべて高齢者は暗く見えることがわかっています。

加齢による色覚低下が引き起こす“身近な危険”に要注意!

高齢者に見えやすい色遣い_03

加齢による色覚低下で怖いのは、本人が無自覚であるケースが多いこと。毎日少しずつ、何年もかかって進行していくので、本人は視界が暗くなったことに気づかず「自分は見えている」と思っている人がほとんどなのです。

たとえば、高齢者によくある事故として“着衣着火”があります。ガスレンジの炎やライターなどが衣服に燃え移ってしまう事故ですが、この原因も色覚の低下だと考えられます。背景が暗かったりすると、炎の青と背景の見分けがつきにくくなり、実際の炎の大きさよりも小さく見えてしまうのです。

また、暗いところにある階段で、最後の一段がよく見えずに踏み外してしまうケースもよくあります。こうした危険を避けるためにも、まずは本人が色覚の低下を自覚すること、そして周囲の人が注意してあげることが大切です。

こんな行動は色覚低下のサインかも? 色覚低下をチェックする方法

高齢者に見えやすい色遣い_04

加齢による色覚低下をチェックするには、眼科で「標準色覚検査表」という検査をおこないます。もっと身近に、日常生活であらわれるサインとしては、次のようなものが挙げられます。

【1】紺や黒の服、靴下の色をひんぱんにまちがえる
【2】明るい場所で白と黄色をまちがえる
【3】化粧が濃くなる
【4】炎の大きさが実際より小さく見える
【5】5円玉と50円玉をまちがえる

紺や青系と暗色については先にご紹介しましたが、視界が黄色がかるため、とくに明るい場所で白と黄色系の色も見分けにくくなります。また、薄い茶色のサングラスをかけたときのように、派手な赤やオレンジ、黄緑などはにぶい色に見えるので、化粧が濃くなることも多いようです。

こうしたサインがひんぱんに見られたら、色覚低下をうたがってみたほうがいいかもしれません。

コントラストのはっきりした配色と、照明の工夫で解決!

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加齢による色覚低下があっても見やすくするには、どうしたらいいのでしょうか? 色づかいでは、コントラスト(明暗)をはっきりさせた配色が効果的です。たとえば高齢者に向けた表示やデザインをつくるとき、青と茶色、黄色と白、水色とベージュといった“暗い色どうし”“明るい色どうし”の組み合わせでは見分けにくくなってしまいます。

白と黒、青と黄色、緑と白など、コントラストのはっきりした組み合わせにするといいでしょう。コピーができるものなら、白黒でコピーしてみるとコントラストがわかりやすいのでオススメです。

また、日常生活では、照明を工夫するといいでしょう。基本的に光の量が少ないと色が見分けにくいので、階段やクローゼットなど、見まちがいの起こりやすい場所に明るい照明を設置します。

とくに服や靴下を見分けやすくするには、青の成分が強い“昼光色”と呼ばれる照明を使うといいでしょう。ただし白や黄色の服などは、照明が明るすぎるとかえって見えにくくなります。スイッチで明るさや色味を切り替えられる照明もあるので、必要に応じて取り入れると便利です。

ただし、炎の大きさは照明で見やすくすることは