きっとあなたも騙される!? 秀逸なトリック・アートCM+広告まとめ【後編】

前回に引き続き、トリック・アートを使用した広告をご紹介します。
決して完全ではないとわかっていても、つい妄信してしまいがちな視覚情報。でも実は、私たちの見ている世界は、とても不確実な存在なのかもしれません。
あなたには、「ありのままの世界」が見えていますか?
1.
男性化粧品ブランド『AXE』のお洒落なフランス版CMです。何人の美女が隠れているか、わかりましたか?
2.
出典:Unbelievable Bus Shelter | Pepsi Max. Unbelievable #LiveForNow
ロンドンのバス停で、ふと横を見るとエイリアンやロボット、トラなどが迫ってくるという遊び心のある映像広告は、ペプシによるプロモーションです。
備え付けのカメラのライブ映像に、あらかじめ製作されたCG映像を重ね合わせることで、まるで自分が特殊効果の空間に迷い込んだかのような錯覚を感じさせます。
3.
出典:Illusion d’optique dans le métro de Montréal
モントリオールの地下鉄駅構内に、突如として文字が浮かび上がる広告です。
ちなみに「mots cachés」とは、アルファベットを用いた一種のクロスワードパズルのこと。一定の位置からでないと読み取れないワードの数々は、好奇心を駆り立てると同時に、広告の効果を高めるのに十分なインパクトを持っています。
4.
出典:Audi “Oh deer!” / Casefilm EN
最後にご紹介するのは、アウディによる広告です。
空港の動く歩道にしつらえられたモニターに「You’re Driving, it is Dark, Suddenly:(闇の中をドライブ中、突然;)」という文章が映し出されており、ある一定の距離まで近づくと、「A DEER!(鹿だ!)」というメッセージがフォーカスされ、浮かび上がるという仕掛けになっています。
同様の視覚効果によるポスターを、オーストリアの照明システムメーカー『ZKW』が提案しているので、参考までに見てみましょう。
5.
出典:Ads of the World / ZKW, ZIZALA Lichtsysteme: Xenon
極めてシンプルなこのポスターは、見る人の視覚的な距離によって、見える文字に変化が現れる構成になっています。
これらはヒトの目が持つピント調整機能を利用した錯視広告ですが、もちろんアウディは自社の車が持つ暗視システムのアピールも忘れていません。
なんとも効果的で「スマート」な広告です。
いかがでしたか?
ほんの少し視点を変えることで浮かび上がってくる、日常とは異なる世界。トリック・アートには、広告の原点ともいえる「驚き」が詰まっています。
目と同時に、心や脳にまで刺激を与えてくれる騙し絵の世界。ますます目が離せません。
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