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歌舞伎で有名な演技『見得』 でも、なんで寄り目なの?

歌舞伎で有名な演技『見得』 でも、なんで寄り目なの?

歌舞伎の中で登場することの多い演技のひとつに、『見得』があります。これは役者が身体の動きを止め、首を回すように振って、最後は力を込めた目でにらむ……といった、まさに歌舞伎を代表するポーズのこと。

でも、どうして『見得』のにらむときはグッと“寄り目”になるイメージがあるのでしょう?『見得』の効果や意味について調べてみました!

見得ってどんな効果、意味があるの?

元々、「おおげさな言葉や態度で他人に自信のほどを示す」という意味のある慣用句として使われる「大見得を切る」という言葉は、歌舞伎用語の『見得』からきています。

この『見得』とは、物語の重要な場面や登場人物の感情が高まったときに、役者がいったん演技を止めてポーズをとる動作です。

これは、役者をクローズアップさせ観客の注目を一気に集めることができ、現代のように照明技術がなかった時代にとってはとても画期的な演出方法でした。さらに、一瞬の間合いをとることで演技にアクセントをつけるという効果もあります。

そして多くの場合、この見得の瞬間には「バッタリ」と粋な音で「ツケ」(樫の木の板に、拍子木様のものを打ちつけて音を出す)を打つことで動作を強調させ、客席からは大向うから「○○○屋!」などと掛け声がかかり、芝居をより盛り上げます。

見得にもいくつか種類があった!

そんな見得には種類があり、それぞれの場面に合わせて演じわけられます。

特に目に触れる機会が多いのは、初代市川團十郎が生み出したといわれる荒事でよく使われる『元禄見得』(右手を水平にのばし、左手はひじをまげて上にかざすと同時に左足を大きく踏み出して力強さを演出します)や、「勧進帳」の弁慶が行う石を投げたような格好となる『石投げの見得』、「鳴神」の建物の柱や長刀のような長いものに手と足を巻きつける『柱巻きの見得』などが有名です。他にも天地の見得や不動の見得などがあります。

寄り目は成田屋の伝統所作

歌舞伎の見得_02

では、見得のときには、なぜ印象深い“寄り目”になるのかをみてみましょう。

見得のひとつに、「にらみ」というものがあります。これは市川家一門の役者、いわゆる『成田屋』(現在では市川海老蔵さん)に伝わる邪気払いの所作で、これを見ると一年間風邪をひかないといわれています。

左目と右目が異なる方向を見る、という巧みな表情が特徴的ですが、これには天と地をにらむという意味や、どこも見ないことで光を受けるのではなく放射する、という意味を持っているそうです。確かにすごい迫力ですし、美しいという表現がぴったりの演技ですよね。

この「にらみ」があの独特の“寄り目”を作り出していたのです。

歌舞伎役者のみなさんは子どもの頃からの鍛錬でできるようになるというそうですが、一般の方はくれぐれも無理して真似しないようにしてくださいね!

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【参考】
独立行政法人日本芸術文化振興会 文化デジタルライブラリー‐歌舞伎事典 見得
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/modules/kabuki_dic/entry.php?entryid=1272
歌舞伎の表現 見得
http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/kabuki/jp/4/4_04_05.html

目ディア

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