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まるでSFの世界! 3Dプリンターでハイテク義眼を印刷するプロジェクト

まるでSFの世界! 3Dプリンターでハイテク義眼を印刷するプロジェクト

出典:ASK – BIOTECH FIRM MAKING FAKE EYES TO ENHANCE HUMAN VISION

ヘッドマウントディスプレイなどの普及により、私たちの視覚環境には劇的な変化がおとずれています。すでに、メガネ型ウェアラブル端末ですら新鮮味を感じない時代になっていますが、そんな中、イタリアのベンチャー企業・MHOX社が驚くべきプロジェクトを公開しました。
なんと、眼球そのものを3D出力したハイテク義眼と取り替えるというのです。まさに近未来SFそのままのこのプロジェクト。一体どのようなものなのでしょうか?

3Dプリンターで義眼を印刷!?

MHOX社が研究を進めているプロジェクトは、「Enhance Your Eye(あなたの目を強化する)」の頭文字を取って『EYE』と呼ばれています。3Dバイオプリンターを使って、合成されたヒトの眼球を作りだそうというのが『EYE』のコンセプトです。

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出典:MHOX EYE – 3D bioprinted sight augmentation

こうして作りだされた人工の眼は、視力を補完するだけではなく、さまざまな機能を持っています。その1つが、合成義眼EYEにWi-Fiを接続することで、視界情報をオンデマンドで記録・シェアできるという機能です。
こうしたコンセプトは、EYEが持つ「視力を増強する」という考えにもとづくもので、目に外部機器と同様の機能を持たせるという一種の“身体セグメント”という側面を持っています。

EYEのタイプは機能にあわせて3種類

3D印刷される合成義眼・EYEのタイプは3種類に分かれており、それぞれ、『HEAL』(医療)・『ENHANCE』(強化)・『ADVANCE』(進化)というコンセプトにもとづいています。

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出典:MHOX EYE – 3D bioprinted sight augmentation

・『HEAL』――“医療”を目的とした『HEAL』は、失われた視力を回復させるもので、標準的な目の機能に代わるものとして開発されるモデルです。

・『ENHANCE』――“強化”を目的とした『ENHANCE』は、ハイパー網膜を使用し1.0の視力を1.5にまで向上させるなど、視力強化機能を備えています。

・『ADVANCE』――“進化”を目的とした『ADVANCE』は、Wi-Fi通信をサポートすることで、視覚情報を記録したりシェアしたりするなどの機能を備えています。

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出典:MHOX EYE – 3D bioprinted sight augmentation

その他の機能として、『ENHANCE』では画像フィルター機能を備えています。
視覚情報を“ビンテージ”や〝モノクローム“などに変換する一種の視覚編集アプリですが、MOHX社によると、フィルターの切り替えは錠剤を飲むことで特殊な視覚腺を通しておこなわれるそうです。

EYEの取り付けには眼球摘出が必須!

そしてEYEを生来の眼球に置き換える手術は、実際に眼球を摘出し、脳と目を接続する「デッキ」と呼ばれるデバイスを移植することによりおこなわれます。
このデッキとEYEとを接続することで、各種の拡張機能をインストールし、EYEを通じた視覚情報を読み取ることが可能となります。理論的にはコネクターであるデッキに差し替えることでEYEを交換できるため、ハードウェアのアップグレードや拡張製品の交換もユーザーが任意でおこなうことが可能となります。

生体組織を印刷する3Dバイオプリンティング

EYEの製造は、“3Dバイオプリンティング”という技術によっておこなわれます。
3Dバイオプリンティングとは、一言でいえば生体組織を3次元的にプリントアウトするという技術です。近年話題となっている3Dプリンターの生体版といえるでしょう。
EYEの出力は「バイオインク」と呼ばれる特殊なインクによっておこなわれますが、このバイオインクには、眼球の異なる組織を再構成するために必要な各種の細胞が含まれています。このバイオインクを特殊な針を通してドロップさせ、組織ごとにEYEを3次元的に構成していくというのがMOHX社によるコンセプトです。

ハイテク義眼を印刷_05
出典:MHOX EYE – 3D bioprinted sight augmentation

にわかには信じられない気がしますが、事実「バイオファブリケーション(※)」の研究は近年になって飛躍的な進化を遂げています。
(※バイオファブリケーション……組織や臓器の形成を機械的なアプローチでおこなおうとする組織工学)

例えば、富山大学の中村真人教授はインクジェットプリンターを利用した“3Dバイオプリンター”の開発に成功していますし、スコットランドのヘリオット・ワット大学ではヒトES細胞を3D印刷することにも成功しています。また、耳や血管、腎臓など、再生医療に使用可能な生体由来の細胞や組織を3Dプリンターで作成するための研究は、世界中でおこなわれています。

もちろん、MHOX社のSF的なプロジェクトと現実の研究には、大きな隔たりがあるでしょう。しかし、最新のバイオプリンティングやバイオハッキングが、有機的な組織を簡単にプリントアウトできる未来を想像させることも事実です。
しかもMOHX社によると、EYEプロダクトは、2027年1月には市場で入手可能とすることを想定しているのだそうです。
果たして、MHOX社のプロジェクトが実現した未来では、人間の標準とされるパフォーマンスにはどのような変化が訪れているのでしょうか。もしかしたらそれは、人間という“種”が異なる領域に進化することを意味するのかもしれませんね。
SFが想像した近未来……あなたはどう思われますか?

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【参考】
MHOX EYE – 3D bioprinted sight augmentation
http://mhoxdesign.com/eye-en.html
IOPscience – Development of a valve-based cell printer for the formation of human embryonic stem cell spheroid aggregates
http://iopscience.iop.org/article/10.1088/1758-5082/5/1/015013/meta
あなたの健康百科 – 生きた細胞をインクジェットで打ち出す「3Dバイオプリンター」
http://kenko100.jp/articles/131115002691/#gsc.tab=0

目ディア

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