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色覚特性を持つ人が認識しやすい配色やデザインとは?“誰もが見やすい・読みやすい”を実現する『色覚バリアフリー』

色覚特性を持つ人が認識しやすい配色やデザインとは?“誰もが見やすい・読みやすい”を実現する『色覚バリアフリー』

いわゆる『色盲』や『色弱』など、色をうまく認識できない目の特性を『色覚異常』『色覚特性』といいます。色覚特性を持つ人は色をうまく判別できないため、日常生活のさまざまな場面で不便を感じています。

そこで、色覚特性のある人たちに多くの情報を伝えるために注目されているのが、『色覚バリアフリー』です。今回は、色覚バリアフリーを実現するための配色やデザイン、色覚バリアフリーの活用方法についてご紹介します。

色覚バリアフリー化することで色覚特性のある人もストレスなく文字が読める

色覚バリアフリー_02

私たちがいつも見ている色は、赤・青・緑の「光の三原色」から成り立っています。網膜にある赤・青・緑の3つの色に対応する視物質を使い、色を認識する仕組みです。

しかし、色覚特性を持つ人は特定の色に対応する視物質を生まれつき持っていないので、一般の人が見ているのと同じように色を知覚できません。

そのため、印刷物などの配色やデザインによっては、文字が読みづらくなるなどの不都合が生じることがあります。そこで、色覚特性のある人でもストレスなく文字が読めるように配色や文字の大きさなどを工夫する『色覚バリアフリー』が注目を集めているのです。

色覚特性を持つ人はどんな場面で不便さを感じる?

色覚バリアフリー_03

色覚特性を持つ人の見え方にはいろいろなタイプがありますが、もっとも多いのは赤と緑の区別がつきにくいタイプです。このタイプでは、紫と青や緑と茶色(オレンジ)の識別もしにくくなります。

また、色覚特性を持つ人は、高彩度の色(鮮やかな色)は比較的認識しやすいのに対し、低彩度の色(白・灰色・黒の彩度が0の色に近く、落ち着いた色)ははっきりと区別できません。そのため、たとえば水色とピンクや水色と灰色、灰色とピンクなどの組み合わせでは、同じような色に見えてしまいます。

さらに、蛍光色(ネオンカラー)も、明度(色の明るさの度合い)が同じになってしまうため、見え方の近い色同士では判別が難しくなります。

日常生活でいえば、駅の電光掲示板などは、色覚特性のある人にとって色の違いがわからず、文字が見えづらいもののひとつです。また、家庭用電化製品などでよく使われる「正常」を示す緑と「異常」を示す赤のLEDランプも、色覚特性のある人には区別がつきません。

色覚特性がある人にとって見やすいデザインとは?

色覚バリアフリー_04

このように、色覚特性のある人には判別しにくい色の組み合わせがありますが、色の彩度や明度に関しては、一般の人よりもむしろ敏感です。

そのため、判別がしにくい色同士の使用を避けたり、彩度と明度を意識した配色にしたりすることで、色覚特性がある人も見やすいデザインにすることができます。

【色覚バリアフリーのポイント】

●文字を強調するために使う赤は、明るい朱色がよい

色覚特性を持つ人の約4分の1は、濃い赤と黒の区別がつきません。一般的に使われる赤だと黒と同化しやすいので、明るめの朱色を用いましょう。

●文字は太くする

細い文字では彩度や明度の差がわかりづらくなり、文字を読みづらくなります。文字に色をつけたい場合は、線を太くすることを意識しましょう。

●グラフや図形の線は色だけでなく形状も変える

色がわからなくても情報を認識できるように、実線や波線、点線など、線の形状を変えて表現しましょう。

●色の組み合わせ方を工夫する

同系色の組み合わせではなく、暖色系と寒色系、明るい色と暗い色などの組み合わせで色の対比効果を活用しましょう。パステルカラー同士の配色も、彩度の違いで色を判別できなくなるためおすすめできません。

ビビッドな色の組み合わせを意識しましょう。さらに、色数を少なくすることもポイントです。

色覚バリアフリー_05

現在、学校では授業で黒板に文字を書く際に赤いチョークを避ける、案内表示には記号や数字を使い色情報以外も盛り込むなど、色覚特性や色覚バリアフリーに対する理解が徐々に広まりつつあります。

日本において色覚特性を持つ人の割合は、男性では5%ほどといわれています。これは、AB型の男性と同じくらいの割合です。このように考えると、色覚特性を持つことがさほど珍しいことではないとわかるでしょう。

今後さらに色覚バリアフリーが浸透し、色覚特性のある人も難なく日常生活に必要な情報を得られる、すべての人が暮らしやすい社会を実現することが望まれます。

▼色覚特性についてもっと詳しく知りたい方はこちらをチェック!
色のない世界ってどんなもの? 色覚異常を持つ人のモノの見え方を疑似体験
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〈参考〉
ユニバーサルデザインにおける色覚バリアフリーへの提言|東京大学分子細胞生物学研究所・脳神経回路研究分野
http://jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/color/handout.pdf
ユニバーサルデザインによる色覚バリアフリー|公益財団法人和歌山県人権開発センター
http://w-jinken.jp/color/
カラーユニバーサルデザインで”魅”せるプレゼンテーション|エナゴ学術英語アカデミー
https://www.enago.jp/academy/colorvision_barrierfree_points/
東京都カラーユニバーサルデザインガイドライン|東京都
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kiban/machizukuri/kanren/color.files/colorudguideline.pdf
色覚の多様性と色覚バリアフリーなプレゼンテーション|第2回 色覚が変化すると、どのように色が見えるのか?
https://www.nig.ac.jp/color/barrierfree/barrierfree2-2.html

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“男性の20人に1人”は珍しくない!『色覚異常』から『色覚多様性』の時代へ

“男性の20人に1人”は珍しくない!『色覚異常』から『色覚多様性』の時代へ

大多数の人が日々見ているような見え方とは違って、特定の色が見えにくくなっている人がいます。日本では、男性の20人に1人が『色覚異常』であるといわれています。

かつては特定の色が見えにくい人のことを『色盲』『色弱』と呼んでいましたが、昨今はそれらの言葉を避け、『色覚異常』と呼ぶようになっていました。さらに、2017年9月に日本遺伝学会より発刊された『遺伝単 ~遺伝学用語集 対訳付き~』では、『色覚異常』は『色覚多様性』という用語へ改訂されています。

今回は、色覚異常とは何かについておさらいしつつ、色覚多様性について詳しく解説していきます。

意外にも多い『色覚異常』、いったい何のこと?

色覚異常とは、特定の色を認識することができない人、または、認識する力が弱い人のことを指します。色覚異常には先天的なものと後天的なものがあり、後天性の色覚異常は、原因となっている病気(緑内障など)を治療することで克服できるといわれています。

先天性の色覚異常は性染色体に起因するため、発症者は男性に多くなっています。日本国内において、男性は20人に1人、女性は500人に1人が色覚異常だといわれています。また、その多くが『赤緑色盲(赤と緑の色を十分に区別できない)』であることから、日本では色覚異常といえば、赤緑色盲を指すことが多いようです。

先天性の色覚異常では現在画期的な治療法は見つかっていないものの、複数の方法で解決が図られています。

▼色覚異常の原因や先天性・後天性の違いを知りたい方はこちらの記事をチェック!
色覚異常は治るもの?発症の原因や現在の治療法について知ろう

『色覚異常』は『色覚多様性』へ改訂!その背景とは?

色覚多様性_02

2017年9月、日本遺伝学会により遺伝学用語の改訂が行われました。この改訂では、 “color blindness” (色覚異常)に代わる用語として、 “color vision variation” (色覚多様性)が挙げられています。

実は、『色覚異常』という言葉自体が、『色盲』という表現の代替として使われるようになった背景があります。

「盲」という漢字にマイナスのイメージがあること、そして、色覚異常の人でもすべての色を認識できないわけではないため「盲」という漢字を使うのは不適当であるという考えから、『色盲』の代わりに『色覚異常』を使うようになったのです。

しかし、先にも述べたように、色覚異常を持つ人の割合は、日本の男性で20人に1人です。男女20人ずつの40人学級であれば、クラスに1人は色覚異常の人がいることになります。このように考えると、色覚異常がさほど珍しいわけではないことがわかるでしょう。

さらに、北欧やフランスではより色覚異常の人の割合が高く、男性の10%にも上るといわれています。

これほど多くの割合を占める色覚異常の人たちが、日常生活の中で大きな不自由もなく暮らすことができている現状を考えれば、特定の色が見えない、あるいは見えにくいことを“異常”と捉えるのには違和感があるのではないでしょうか。そこで提案されたのが、『色覚多様性』という用語なのです。

“特定の色が見えにくいこと”が有利になる場面も!

色覚多様性_03

実は、正常な色覚を持つ人よりも『色覚多様性』に当てはまる人のほうが、色の違いを見分けるのに有利なシチュエーションも存在します。

たとえば、色覚異常の中でももっとも多いとされている『先天赤緑色覚異常』を持つ人の場合、赤と緑の判別はつきにくいですが、これが色の濃淡を認識しなければならない場面では有利に働きます。

正常な色覚の人にとっては同じような緑色に見えても、先天赤緑色覚異常の人にとっては、深い緑色と淡い緑色はそれぞれ大きく異なる色として認識されます。そのため、正常な色覚の人よりもいち早く、森の中で擬態した小鳥や虫を見つけ出すことができるのです。

このように考えるとやはり、特定の色が見えにくいことは“異常”というより、それぞれの見え方の“個性”と捉えるほうが適当に思えます。この機会にぜひ、これまで『色盲』『色弱』『色覚異常』と呼ばれてきた『色覚多様性』について、改めて考えてみてください。

▼いろいろな見え方の世界を知るためにおすすめの記事はコチラ
感動……色覚異常を持つ人が「色覚補正メガネ」を試してみたら?
色のない世界ってどんなもの? 色覚異常を持つ人のモノの見え方を疑似体験

▼後天性の色覚異常を引き起こすこともある病気についてはこちらもチェック!
目のトラブルについて~緑内障~(ロート製薬 商品情報サイト)

〈参考〉
その他の眼の症状 – 20. 眼の病気 – MSDマニュアル家庭版
http://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/20-眼の病気/眼疾患の症状/その他の眼の症状
色覚異常 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/色覚異常
遺伝学用語改訂について
http://gsj3.jp/revisionterm.html
色覚の特性:色覚多様性 – 名古屋市中区大須の安間眼科
http://www.yasuma-ganka.or.jp/treatment/tr-color/
色盲と色弱の違いは? | よくある質問 | 北海道カラーユニバーサルデザイン機構
http://www.color.or.jp/faq/005-2/
第6回 「正常色覚」が本当に有利なのか | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/16/012700001/020500007/
色覚異常を克服する10の方法
http://color10.hatenadiary.jp/entry/2016/12/14/145343
なぜ色盲なのか
https://www.nig.ac.jp/color/mou.html
先天色覚異常|日本眼科学会
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_senten.jsp

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