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白内障手術を受ける前に知っておきたい!手術後の過ごし方と注意点

白内障手術を受ける前に知っておきたい!手術後の過ごし方と注意点

白内障手術は安全性の高い手術として有名ですが、だからといって簡単な手術ではありません。手術である以上はリスクも存在し、それを防ぐためには術後の過ごし方が重要になってきます。

そこで今回は、手術後の過ごし方と注意点をご紹介します。

知っているようで実はよく知らない白内障手術後の見え方

白内障の手術を検討されている方がもっとも気になるのは、その後の見え方ではないでしょうか。

視力の回復には個人差があるものの、ほとんどの方が手術翌日には十分な視力が得られるそうです。ただし、中には術後特有の見え方が出現するケースもあります。

ここで、白内障の手術後に起こりやすい4つの見え方をご紹介します。

【まぶしさを感じる(羞明)】

白内障術後_02

にごった水晶体を取り除いたことで大量の光が目の中に入るようになるため、手術翌日からまぶしく感じるようになります。時間の経過とともに症状は緩和されますが、まぶしさが続く場合は白内障手術後用のサングラスを活用しましょう。

【青みを帯びて見える(青視症)】

加齢による白内障の場合、水晶体が黄色味を帯びるために青色が見えづらい状態でした。手術によって無色透明の眼内レンズが入ることで、青色が強く見えるようになります。すぐに慣れますが、気になる方はブラウン系のサングラスをかけるとやわらぎます。

【黒いものが飛んでいるように見える(飛蚊症)】

白内障術後_03

視野に黒いものが飛んで見える『飛蚊症』は、加齢によって目の硝子体がにごることで起こる老化現象のひとつです。これまでは気にならなかった飛蚊症が、手術で視界がクリアになったことで気になるようになることがあります。

時間の経過とともに気にならなくなりますが、飛蚊症はまれに網膜剥離などの前兆として現れるケースもあります。念のために眼底検査を受けておくと安心です。

【視界の周囲に幕があるように感じる(グレア)】

目の中に入る光の角度によっては、光が眼内レンズのふちで反射し、視野の周辺に三日月雲のような像をつくることがあります。目の病気などが原因ではなく、慣れてくれば気にならなくなります。

白内障の手術を受けると1週間は髪を洗えない!?

白内障の手術を受けた後の1ヵ月間はとても大切な時期です。ここでは、術後のトラブルを避けるために患者さんが守らなければならない注意点をご紹介します。

●手や指

白内障術後_04

手術後にもっとも気をつけたいのは感染症です。目元に触れがちな手や指には雑菌がたくさんいるので、こまめな手洗いで清潔に保ちましょう。

●洗顔・洗髪・入浴

【手術当日】

洗顔・洗髪・入浴は厳禁。かたく絞ったタオルで顔をやさしく拭く程度ならOK。

【術後1週間】

手術から1週間が経過して医師の許可が出たら、洗顔・洗髪・入浴は可能です。ただし、眼球を強く圧迫しない、シャンプーが目に入らないようにする、という注意事項を守ってください。

●メイクやヒゲ剃り

【メイク】

術後1週間はナチュラルメイクにとどめましょう。マスカラなどのアイメイクは、術後1ヵ月はNGです。

【ヒゲ剃り】

電気シェーバーによるヒゲ剃りは手術翌日からOKですが、洗顔をともなうカミソリの使用は医師に確認を

●飲酒やタバコ

白内障術後_05

アルコールは炎症を悪化させる恐れがあります。また、タバコの煙も目への刺激となるので、どちらも術後1週間は控えましょう。

●仕事や運動

デスクワーク、日常的な家事、散歩程度なら手術翌日から可能です。汗をともなうスポーツは、術後1週間は避けて。

ゴルフなどの一般的なスポーツは術後1週間から可能ですが、水泳は汚染されたプールの水が目に直接触れる可能性があるため危険です。少なくとも術後1ヵ月は避けたほうがよいでしょう。

●旅行や車の運転

近距離旅行は術後1週間を過ぎてから。遠距離や海外旅行は、術後1ヵ月は避けましょう。車の運転は術後1週間を過ぎると可能になることが多いですが、見え方には個人差があるため、無理をせずに術後の目の状態に慣れてからはじめましょう。

数年後に再発?白内障の手術後に起こりうる合併症について

最後に、白内障の手術後に起こる可能性のある2つの合併症をご紹介します。

●術後早期に起こる合併症『細菌性眼内炎』

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白内障の手術後、2,000~5,000人に1人の確率で起こる合併症に、細菌性眼内炎があります。急速な視力低下に加え、目に激しい痛みと強い充血が生じます。失明に至る可能性のある危険な病気ですから、症状が出たら早急に眼科を受診しましょう。

●術後数ヶ月から数年後に見られる合併症『後発白内障』

白内障の手術後、数ヶ月から数年経過した後、再びものがかすんで見えることがあります。これを『後発白内障』といい、手術時に残しておいた後嚢(こうのう/水晶体のふくろのこと)が混濁することで起こります。

10人に1人程度の割合で生じる合併症ですが、入院せずにレーザー治療で治すことが可能です。また、一度治療すれば再発の心配はほとんどありません。

白内障手術はにごった水晶体を取り去り、6mmの眼内レンズを入れる繊細な手術です。小さな傷口とはいえ、ばい菌が入ると失明率の高い細菌性眼内炎にかかる可能性もあります。

「目の調子もいいし、これくらい大丈夫だろう」という油断は禁物です。術後は必ず、医師の指示にしたがって行動するように心がけましょう。

▼もっと知りたい!白内障に関する特集記事はコチラ
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白内障の手術でメガネいらずの目になれる?白内障治療のホントを徹底解説
白内障手術の新たな選択肢 『多焦点眼内レンズ』ってどんなもの?
メガネをかけている人は白内障になりやすいって本当?強度近視とさまざまな目の病気の深い関係とは

〈参考〉
4.手術後の見え方と眼内レンズ 白内障手術を受ける方へ 知っておきたい白内障術後のケア 目についての健康情報 公益社団法人日本眼科医会
http://www.gankaikai.or.jp/health/48/04.html
5.手術後、見え方の変化はありますか 白内障手術を受ける方へ 知っておきたい白内障術後のケア 目についての健康情報 公益社団法人日本眼科医会
http://www.gankaikai.or.jp/health/48/05.html
6.日常生活での注意点を教えてください 白内障手術を受ける方へ 知っておきたい白内障術後のケア 目についての健康情報 公益社団法人日本眼科医会
http://www.gankaikai.or.jp/health/48/06.html
7.仕事・運動はいつからできますか 白内障手術を受ける方へ 知っておきたい白内障術後のケア 目についての健康情報 公益社団法人日本眼科医会
http://www.gankaikai.or.jp/health/48/07.html
慈恵医大附属病院における白内障手術に関するご説明
http://www.jikei.ac.jp/ophthalmology//medical/pdf/hakunaisho.pdf#search=’白内障手術 術後の注意点’
白内障手術について|JSCRS-日本白内障屈折矯正手術学会
http://www.jscrs.org/index/page/id/76
『くわしく知りたい目の病気』NHK出版

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昔は針で眼球を突き刺していた!?医療の挑戦!白内障手術の歴史

昔は針で眼球を突き刺していた!?医療の挑戦!白内障手術の歴史

日本における白内障手術は年間約140万件行われており、医療現場の中でトップクラスの手術件数を誇っています。そんな白内障は人類の歴史とともに古くから続いてきた病気で、すでに紀元前から白内障の手術は行われていたそうです。

麻酔もメスもなかった時代は、果たしてどのような手術法だったのでしょうか?知られざる白内障手術の歴史に迫ります。

麻酔なしで眼球を針で突き刺す!室町時代の恐るべき白内障手術法

白内障とは、目の中でレンズの役割を果たす水晶体がにごる病気で、加齢による老人性白内障は80歳以上のほぼ全員がかかるといわれています。その歴史を紐解くと、白内障は紀元前の時点ですでに認識されていました。

白内障が記された文献の中でもっとも古い記録は、紀元前800年代。インド・ベンガル地方で暮らすススルタ医師が書いた『ススルタ大医典』という文献の中に、「その当時、白内障の手術が行われていた」と記されているそうです。

また、紀元前550年のエジプトの王族内でも白内障の手術が行われ、成功を収めたという記録も残っています。

白内障手術_02

日本に白内障手術が伝わってきたのは、室町時代初期にあたる1360年前後だといわれています。インドから中国経由でやってきたその手術法は「墜下法」と呼ばれ、「針で眼球を突き刺し、水晶体を後ろ側(硝子体内)に脱臼させる」という驚愕のものでした。

麻酔など存在しない時代ですから、失神するほどの壮絶な痛みだったと予想されます。また、消毒薬や抗生物質もないため、術後の感染症はかなりの確率で起こったはずです。これほどまでのリスクを冒して手術を受けても、当時の成功率はわずか30%前後でした。

それでもほかに治療法はなく、この恐ろしき墜下法は1800年代まで行われていたそうです。

世界初の水晶体摘出手術が行われたのはフランスだった

白内障手術_03

1700年以降、フランスでは目の解剖学の研究が盛んに行われ、白内障の仕組みが徐々に解明されていきます。

そして、1745年――歴史が動きます。マルセイユのサンテンスプリ病院にて、ジャックス・ダビエル医師が世界で初めて水晶体を摘出する白内障手術を行ったのです。

その方法は、「槍状のナイフで角膜を切って広げ、さらに水晶体の前嚢を切開してにごった部分を押し出す」というものでした。この手術法はヨーロッパ全土に広がり、19世紀には白内障の手術=水晶体の摘出術が主流の時代に。

それから約200年後の1949年、再び歴史が動きます。イギリスのハロルド・リドレー医師が、水晶体の代わりになる眼内レンズを発明したのです。

戦闘機の風防ガラスの破片がパイロットの目に入っても長い間炎症を起こさないことから、風防ガラスの材料であるPMMA(ポリメチルメタクリレート)という素材は目の中に入れても安全という発見につながり、眼内レンズが実用化されたのです。

さらに、アメリカのケルマン医師が超音波乳化吸引術を発明します。これは水晶体を超音波で砕き、吸引して取り除く手術法です。眼内レンズと超音波乳化吸引術の誕生によって、白内障手術は飛躍的な成長を遂げるのです。

折りたたみ式眼内レンズの誕生で白内障手術はより安全なものに

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前出の超音波乳化吸引術は、日本では1980年以降に広まります。

現在の手術法はより洗練され、水晶体嚢と呼ばれる水晶体を包んでいる透明な袋の前部分を丸くくりぬき、その袋の中のにごった水晶体を超音波で砕き、吸引して取り除きます。そして、残った袋の中に度を合わせた眼内レンズを挿入すれば手術は完了です。

かつては直径6mmの眼内レンズを入れるため、角膜は最低でも6mm以上切開する必要がありました。しかし、折りたたみ式の眼内レンズの誕生によって、現在は2mm程度の切開で済むようになりました。

傷口が小さくなったことで感染症の予防効果が高まり、術後に起こりやすいといわれていた乱視の発生率を大幅に抑えることにも成功したのです。目に対する侵襲が激減し、白内障手術は短時間ながら、非常に安全に行えるようになりました。

現在の白内障手術は、すでに完成の域に達しつつあります。単に白内障を治すのではなく、近視や遠視、乱視などの屈折異常を同時に治療し、「理想の新しい目」を手に入れることができるのです。

白内障の手術が安全かつ短時間に行えるようになったことで、「白内障手術は簡単である」という誤解が広がっていますが、決して簡単な手術ではありません。

先人たちの涙ぐましい努力と医療技術の進歩によって快適性が達成されたのであり、繊細な手術であることに今も変わりはないのです。

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光がまぶしい!と感じる原因って?知っておきたい目の病気まとめ

〈参考〉
白内障手術の歴史|白内障の治療・手術|白内障と白内障手術
http://www.asahi-net.or.jp/~pd2k-nim/surgery/history.html
院長コラム 森井眼科医院
http://morii-ganka.jp/column/?p=43
特別講演 白内障手術の歴史 三島済一
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~ortho/med/pdf/94081490.pdf
白内障の眼内レンズの歴史 メディカルノート
https://medicalnote.jp/contents/160404-016-YO
白内障手術の歴史と発展 白内障手術では総合的な「満足度」が重要になる メディカルノート
https://medicalnote.jp/contents/160608-007-SZ
講演(1)白内障…高齢化社会で増加、年100万件手術 yomiDr. – ヨミドクター(読売新聞)
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20110328-OYTEW59139/

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