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起きたら目に激痛が…!? 『再発性角膜上皮びらん』とは

起きたら目に激痛が…!? 『再発性角膜上皮びらん』とは

『再発性角膜上皮びらん』という病気をご存知ですか? 黒目の表面が部分的にはがれてしまい、治癒後も再発をくり返すといわれる非常に厄介な病気です。主な症状と原因、治療法についてご紹介します。

起床時、目に激痛が走ったら……再発性角膜上皮びらんの疑いあり!

まずは『再発性角膜上皮びらん』の予備知識として、角膜の構造をご説明します。
眼球に入った光がまず通過するのが、角膜です。
角膜とは眼球の黒目のところにある透明な組織で、上皮・実質・内皮の3つにわかれており、一番上にある上皮は5つの層からできています。

『角膜びらん』とは、その上皮の一部がはがれた状態のことをいいます。
正しく治療をおこなえば一旦は回復するのですが、早ければ数日から数ヶ月の間隔でくり返しはがれてしまうことも多く、完治するまで時間を要することになります。

再発性角膜上皮びらんの自覚症状

【1】目がゴロゴロする
【2】目が開けられないほど、光をまぶしく感じる
再発性角膜皮らん_02
【3】白目が充血する
【4】涙がたくさん出る
【5】起床時、目に激痛が走る
再発性角膜皮らん_03

角膜上皮びらんが再発するきっかけは、過去の古傷とコンタクトレンズ障害

一体なにがきっかけで、再発性角膜上皮びらんは起こってしまうのでしょうか?
考えられる2ふたつの要因をご紹介します。

再発性角膜上皮びらんの2大要因

過去の外傷

・木の枝で目をついた
・爪で目の表面をこすってしまった
・目の中に紙が入ってしまった ……など

コンタクトレンズ障害

・コンタクトレンズの長時間連続使用
・コンタクトレンズをしたままの就寝 ……など

再発性角膜皮らん_04

目の角膜上皮は非常にデリケートなため、一旦治ったように見えても、目の表面が乾燥することではがれやすくなります。特に、起床時に再発するケースがみられます。
起床時に再発しやすい理由は、寝ている間に涙の分泌量が減ってしまい、目を開いた瞬間にまぶたと眼球がこすれることにあります。目を開いた瞬間にまぶたと眼球がこすれた結果、治ったはずの角膜が再びはがれてしまうのです。
日ごろから目が乾きやすいなど、ドライアイの症状を抱えている方は特に注意が必要です。また夏場に比べ、空気が乾燥しやすい冬場になると発症が増えるそうです。1年以内に目の傷の治療をした方は気をつけましょう。

痛みの緩和と再発予防に、コンタクトレンズを入れる治療法も!

最後は、再発性角膜上皮びらんの治療法についてです。

内科的治療法

症状が非常に軽い場合は、感染予防の抗菌点眼薬を点眼するのみで治療可能です。通常は、抗生物質の入った眼軟膏を塗布します。起床時に角膜がはがれやすいことを想定し、就寝前に目軟膏を塗布した上から眼帯で保護するのが基本です。

何度も再発をくり返している方の場合は特に痛みが強く、心身ともに苦痛をともなうそうです。現在では、痛みへの緩和と再発予防をかねて、連続装用が可能なソフトコンタクトレンズを入れる治療法も注目されています。角膜とまぶたが直接触れるのを、コンタクトレンズが防ぐという治療法です。

再発性角膜皮らん_05

外科的治療法

傷の範囲が広い場合や、角膜の上皮が“さかむけ状”になっている場合は、それらをすべてレーザーで除去する治療法もあります。浮いてしまった上皮を再びはりつけるよりも、新しい上皮の再生を待つ方が完治する可能性が高い、という理由です。
1度、角膜びらんになってしまったら、再発させないことがなによりも大切です。

「意識的にまばたきを増やす」
「目を使う作業の前後に目薬を点眼する」
「コンタクトレンズを長時間連続使用しない」

この3点に注意を払い、傷が治るまで慎重に治療を続けていきましょう。

▼その他の目の病気についてはコチラ
健康と病気は紙一重! 目を見ればわかる!あなたの健康状態

ある日突然、白目が真っ赤に!『結膜下出血』とは?

花粉症だけじゃない! その目のかゆみ、大丈夫?

【参考】
兵庫県西宮市ふじもと眼科-目の疾患・治療|再発性角膜上皮びらん
http://www.fujimotoganka.com/shikan_chicyo/kakumaku_biran.html
角膜びらん 新宿で眼科を探すなら新宿東口眼科医院 新宿駅東口から徒歩1分の眼科医院 土日祝日も診察
http://www.shec.jp/syozyo31.html
角膜びらん・再発性角膜びらんの症状,原因と治療の病院を探す 病院検索ホスピタ
http://www.hospita.jp/disease/458/

文/深山由佳理
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iPS細胞で目の治療!?
『加齢黄斑変性』に希望を与える再生医療とは?

iPS細胞で目の治療!? <br />『加齢黄斑変性』に希望を与える再生医療とは?

山中伸弥博士のノーベル賞受賞により、一気に注目を集めたiPS細胞。そのiPS細胞を使った目の手術がおこなわれたことをご存じでしょうか?
iPS細胞を使った臨床研究として世界初の事例となったのは、欧米での失明率1位の難病『加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)』の手術でした。今後の進展が待たれるiPS細胞の研究を、手術内容を交えてご紹介します。

『加齢黄斑変性』ってどんな病?

『黄斑』とは網膜の中心部にある1.2mmから2mmほどの小さな部位で、この部位には色覚の基礎となる錐体細胞が高密度に集まっています。これらの黄斑組織は固視点からの光が集まる部位でもあり、『キサントフィル』という黄色の色素が集まることから『黄斑』という名前がつけられました。
その中心に当たる組織は「中心窩」と呼ばれており、視覚的な情報をあつかうすべての活動において、もっとも重要な領域であるといわれています。中心窩を含む黄斑は、文字通り網膜の中心に位置する重要な“コア”といえるのです。

画像2
出典:MacuHealth

『加齢黄斑変性』とは、加齢などの要因によって黄斑がダメージを受け、さまざまな視覚異常を引き起こす病気のことです。黄斑の変性によって視野の中心が歪む、暗くなる、欠けるなどの症状がおこり、最悪の場合は失明にいたります。
なお、『加齢黄斑変性』による中途失明率は冒頭に記したように欧米での第1位、日本では第4位にとどまりますが、食生活や生活習慣の変化により、近年になって患者数が高まっている傾向にあるようです。

再生医療による『加齢黄斑変性』への挑戦

高橋政代博士をプロジェクトリーダーに、理化学研究所と先端医療振興財団の共同により世界初の臨床研究がおこなわれたのは、昨年9月12日のこと。移植1例目となる手術を受けたのは、既存の薬物治療などでは効果が確認できない重度の『滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性』を患う70代の女性でした。

この女性の場合、腕から直径4mmの皮膚を採取し、6種類の遺伝子を組み入れる方法でiPS細胞を作製。さらに特殊なたんぱく質を加えることで網膜組織の一種『網膜色素上皮』に変化させ、およそ10カ月の培養期間を経てシート状の移植組織を完成させました。
こうしてできあがった「網膜色素のシート」を長さ3mm、幅1.3mmの短冊形に加工し、病巣に移植するというのが、この時おこなわれた手術です。
ではなぜ、黄斑の病気である加齢黄斑変性の患者に『網膜色素上皮』を移植することになるのでしょうか?

画像3
出典:Taylor Retina Center – Macular Degeneration

“ウエット型”と呼ばれる『滲出型加齢黄斑変性』の場合、その多くが色素上皮の下にある「脈絡膜」から発生した新生血管によって引き起こされます。
新しく発生したこの血管を『脈絡膜新生血管』と呼びますが、もちろん網膜の下に不要な血管が生じた病態は正常ではありません。この新生血管の発生の原因が、加齢による網膜色素上皮の機能低下によるものだと考えられているのです。

滲出型加齢黄斑変性は、この新生血管からの出血や滲出物により、視細胞機能がダメージを受けることによって起こります。したがって、滲出型加齢黄斑変性の治療としておこなわれる治療法の多くが、新生血管の拡大を抑えることを目的としたものとなります。いずれも視力の維持や病の進行を抑えることはできても、根治させることに有効な治療法とはいえないのが現状です。

画像4
出典:The Japan Times – Japanese government panel OKs world’s first clinical research using iPS cells

そこで臨床研究としておこなわれたのが、異常をともなう新生血管を取り除き、代わりに培養した結膜色素のシートを移植するという手術です。
じつは、結膜色素上皮細胞は視細胞のメンテナンスにとって重要な役割を持っており、新生血管の原因となる、古くなった視細胞を消化する役目をもっています。
つまりiPS細胞由来の結膜色素シートを移植することで、加齢により衰えた細胞を再生することができるのです。まさに再生医療への応用が期待されているiPS細胞の利点をいかした手術といえるでしょう。

臨床試験その後

それから1年後、臨床手術1例目の被験者となった70代女性について、その後の経過が報告されました。それによると女性に合併症などの発生はなく、移植した色素細胞シートも所定の位置にとどまっており、術後の状態は良好とのことです。

今後、iPS細胞による加齢黄斑変性の治療はますます研究が盛んになることが予想されており、現在もiPS細胞由来の視細胞を含む『懸濁液(けんだくえき)』を病巣に注入し、生着させる治療法などの研究が進められています。
いずれにしろ、今後の再生医療に大きな一歩を進めた今回の移植手術の意義は大きく、根治治療の困難だった数多くの患者に大きな希望を与えています。

▼『加齢黄斑変性』については、こちらから
欧米では失明原因の第1位!日本人にも 増殖中の『加齢黄斑変性』ってどんな病気!?
中高年になると増える目の病気 『加齢黄班変性症』セルフチェック

【参考】
神戸新聞 – iPSから網膜細胞 世界初の移植手術実施 神戸
http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201409/0007324118.shtml
株式会社ヘリオス – 加齢黄斑変性の治療方法開発
https://www.healios.co.jp/development/amd/
Logmi(ログミー) – iPS細胞がついに初の臨床試験へ! 担当医師が語る、”夢の技術”の現在
http://logmi.jp/15387

目ディア

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