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知っているようで知らない「眼帯」のこと! 眼科医が教える驚きのデメリットとは?

知っているようで知らない「眼帯」のこと! 眼科医が教える驚きのデメリットとは?

目のまわりをケガしたときや、ものもらいができたときには、「眼帯」は必須アイテムですよね。しかし、その役割や必要性について眼科医・岡野敬先生にたずねてみたところ、眼帯のあるデメリットが見えてきました。
知っているようで知らない、眼帯のメリットとデメリット。小さな子どもをお持ちの保護者の方は、特に必見です!

衛生大国ニッポンでは「感染防止のための眼帯」は時代遅れ!?

みなさんもご存知のとおり、眼帯とは、疾患やケガが生じた目を保護するために装着する、当て布です。保護目的のほかに、「病気の感染を防ぐためのアイテム」といった印象をお持ちの方も、多いのではないでしょうか。

しかし、感染防止のためというのは、昔の話です。戦前、戦後の日本の衛生環境は、お世辞にもいいとはいえず、目や目元に傷や疾患があるまま無防備にすごしていると、細菌などに感染するおそれがありました。
それが昭和40年代以降、衛生環境が改善され、今や、日本の衛生環境は世界でもトップレベルとなっています。むしろ、衛生観念が強すぎると指摘されることもあるほど、清潔な国です。

そんな現代日本では、医師が感染防止を目的に眼帯をすすめることは、ほぼ皆無といってもよいでしょう。また、疾患を持つ方が「他人にうつさないために」使用されるケースもみられますが、人から人へと感染する目の病気の代表例・結膜炎は、口から感染したり、体のちょっとした傷から感染したりするため、目だけを防御したところで防げるものではありません。
さらに「ものもらいにかかったから」と眼帯をする人がいますが、これは人から人へと感染する疾患ではないため、そもそも感染防止のために眼帯をつけること自体が勘違いです。

ガーゼに閉ざされた空間はしっとり。むしろ菌を増殖させる危険性も!?

このように、感染予防の役割については、眼帯は、ほぼお役ご免となっってしまったといえるでしょう。
現代では、眼帯は目元の保護のほか、止血や、角膜(黒目)の表面を覆っている上皮(じょうひ)などが剥がれてしまい、痛みを伴うときの緩和目的で使用されます。角膜上皮が剥がれてしまうと、目玉を動かしたり、空気が触れたりするだけでも痛みを感じるため、「圧迫眼帯」と言って、通常の眼帯よりもしっかりと目元を締めつける特殊な眼帯によって、目を保護するのです。

こうした目的による装着も、ほんの一晩程度など、かなり早い段階で外すように指示する眼科医がほとんどのようです。なぜなら、眼帯によって閉ざされた空間は湿度が高くなり、患者さん自身の管理では、かえって菌を増殖させることにもなりかねないからです。

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出典:Techfen『Encore® Post Cataract & Post Refractive Eyeshields』

そのため最近では、白内障や緑内障といった目の手術においても、眼瞼下垂(がんけんかすい)といった、まぶたの手術においても、術後の保護には「透明眼帯」と呼ばれるプラスチック製の眼帯を用いる眼科医が増えています。これなら布製に比べて蒸れもなく、透明のため、視界をさえぎることもありません。

6歳以下の子どもへの使用は要注意!「弱視」を引き起こす危険も

さらに注意したいのが、6歳以下の子どもへの使用です。眼帯は視界をさえぎりますが、これにより、子どもが弱視になる可能性があるからです。
「弱い視力」と書くことから、勘違いをされる方も少なくありませんが、弱視とは、単に視力が低いことを指すのではありません。正しくは、メガネやコンタクトレンズで視力を矯正しようとしても、視力が上がらない状態です。

成長のスピードによるため一概にはいえませんが、人間の視力は、おおよそ6歳くらいまでに完成するといわれています。こうした視力は、子ども自身が「見る」ことによって育まれます。
見ることで取り入れられる情報から、生きていくためにはどんな機能がどれほど必要か、脳が、取捨選択をしていき、視力を完成させていくのです。

そうした成長の最中に眼帯をしてしまうと、装着した視界がさえぎられ、「あ、ここは見えなくてもいいんだ?」と、脳が勘違いをはじめてしまいます。
その期間が、たとえ2、3日であったとしても、いらない機能と判断されたために視力は退化してしまいます。眼帯を外すことで再度学習をはじめるものの、この短期間の遮断が弱視を引き起こす可能性は否定できません。

眼科医なら、まず選ばない眼帯の装着!ご家庭でも知識がモノを言う

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確かに小さな子どもの場合、「目をさわっちゃダメよ!」といっても、なかなか聞いてくれません。それでも、弱視になるリスクと、目元をさわってしまうリスクを天秤にかければ、眼科医なら、まず眼帯の装着は選びません。
例えば手術後など、どうしても眼帯をする必要がある場合には、異常のないほうの目にも眼帯をつけ、両目の視界を遮断します。こうすれば、左右の目に差違が生じないことから、脳が必要、不要の判断をしないからです。

術後にどうしても眼帯が必要となる手術を迫られることもありますが、6歳以下の子どもに関しては、現実問題として、そうした大きな手術は非常にまれです。もし手術が必要になったとしても、そのような手術を手がける小児科は、弱視に関する知識や技術も豊富です。

そのため、ご家庭においては、子どもには安易に眼帯を使用すべきでないことを、まず覚えておくことが大切です。

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取材・文/大谷享子
目ディア

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トリビア

「目からウロコ」の語源は『聖書』 その言葉どおりの生態を持つ生物もいた!

「目からウロコ」の語源は『聖書』 その言葉どおりの生態を持つ生物もいた!

普段、何気なく使うこともある「目からウロコが落ちる」という慣用句。実は、あのキリスト教の聖書に出てくる言葉が語源なんだそう!取引先や上司との会話に困ったときや、飲み会の席で役立つような、明日使えるちょっとした “目”に関するこぼれ話をご紹介します。

見えなかったものが見えるようになった男の話が由来

『目からウロコが落ちる』――これは、「あることをきっかけに、いままでわからなかった物事の実態(真相や本質)が急に理解できるようになること」のたとえとして使われる慣用句です。
この語源となったのは、新約聖書の『使徒言行録9章18節』の「The scales fall from one’s eyes」という言葉。
サウロ(のちのパウロ)はキリスト教徒を目の敵にし、厳しく迫害していました。そんな彼がダマスコという町に向かっていたところ、「サウロ、サウロ、なぜ、わたしを迫害するのか」と、天からの光とともにイエス・キリストの声が聞こえ、目が見えなくなってしまいました。
しかし、キリストに遣わされたアナニヤという人が彼に祈りをささげると、サウロの目からウロコのようなものが落ちてきて、たちまち目が元どおりに見えるようになったのだそう。
そしてその後、彼は洗礼を受け、聖人のひとりとなり大活躍をしたと伝えられています。
キリスト教に出会ったことで、これまでの生き方を改め、新しい道を選んだということから、「誤りを悟り、迷いから覚める」という意味であったものが、現在のような使われ方になったのですね。

じつは、目からウロコが落ちる生物は実在した!?

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Photo by Andy Morffew

ところで、実際に目からウロコが落ちる生物は、地球上にいるのでしょうか?
調べてみると、いました、いました!それは・・・、『ヘビ」。
ヘビの目には人間のようなまぶたがない代わりに、目の表面は大きな透明のウロコで覆われています。そして、それは脱皮のときに一緒にとれてしまうんだそう。
ちなみにヘビは頭の先から尾まで、全身の皮がつながった状態でスルリときれいに脱皮します。そのとき、脱皮殻にはコンタクトレンズのような透明なウロコがちゃーんと残されているんですって。

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出典:ジャパンスネークセンター‐へび百科‐眼の異常

▲まるでコンタクトレンズ、そっくり!

ちなみに、ほかにも聖書が由来している日本のことわざや慣用句としては、「豚に真珠」や「砂上の楼閣」、「笛吹けども踊らず」などがあるそうです。こうして調べてみると、おもしろいものですね。どうです?目からウロコが落ちましたか??

【参考】
六本木ルーテル教会‐実は聖書に由来している日本の諺 http://luther-rose.com/?p=558
ジャパンスネークセンター‐へび百科 http://snake-center.com/library/medical/07.php
アイトークタウン‐第13回“目から鱗(うろこ)が落ちる”って本当にあるの? http://www.menicon.co.jp/eyetalktown/trivia/vol13.html

文/よしだみすず
目ディア

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