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百害あって一利なし! 眼科医が指摘する『喫煙がおびやかす目の健康』

百害あって一利なし! 眼科医が指摘する『喫煙がおびやかす目の健康』

出典:IRAN DAILY『Educated people more prone to smoking』

世界的に禁煙の流れが進むなか、「喫煙は百害あって一利なし」というフレーズもよく聞かれます。しかし、煙草により目にも悪影響が引き起こされることを知っている方は少ないのではないでしょうか?

そこで今回は眼科医・岡野先生に、喫煙が与える目へのリスクについてお話しいただきました!

老化を加速させる「活性酸素」が過剰分泌する一因が喫煙!

喫煙と目の健康_02

喫煙が体に与える悪影響として、無視できないのが「活性酸素」の分泌です。

活性酸素は強い酸化作用を持ち、体内に侵入したウイルスや細菌を退治する重要な役目を担っていますが、必要以上に増えてしまうと、健康な細胞まで酸化させてしまいます。

この「酸化」ですが、老化について研究する専門家のなかには「老化することは酸化することと同じ」と言う人もいるほど、若さを保つにはネガティブな現象と考えられています。

煙草の煙は活性酸素をつくり出し、体内の酸化を引き起こす物質を多く含んでいるのです。

一目瞭然!?話題の画像に見る喫煙が引き起こす老化

喫煙が引き起こす目への悪影響を知る前に、まずは「老化することは酸化することと同じ」という専門家の言葉を実証するような画像を見てみましょう。

老化が進むと新陳代謝が低下し、細胞の入れ替わりが鈍くなりますが、その結果、不要となった角質やメラニンなどが排出されにくくなり、シワやシミができやすくなります。

喫煙と目の健康_03
Fitneass『How Does Smoking Cigarettes Age the Faces of Identical Twins?』

上に示したのは一卵性双生児における喫煙習慣の有無の結果を表した一例として、ネットで話題になった画像です。

シワが多く見られる左の女性が喫煙者、右の女性が非喫煙者です。とても同じ双子とは思えませんね。煙草の煙が老化を加速させる「活性酸素」をつくり出すということが、よく分かります。

欧米では失明原因第1位!喫煙が招く『加齢黄斑変性』

さきほどの画像から、喫煙、つまり活性酸素による老化の加速が見て取れました。続いて本題である目への悪影響についてみてみましょう。

代表例として挙げられる疾患が、欧米では失明原因の第1位となっている『加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)』です。

病名にある「黄斑」とは“見る”ために重要な働きをし、カメラに例えればフイルムの役割を担う「網膜」の中心部にありますが、やはり病名にあるように「加齢」によって機能が低下し、症状が進行すれば失明の恐れもあります。

黄斑を中心に構える網膜は、加齢によって機能が低下するほか、紫外線やパソコンから発されるブルーライトを始め、光からダメージを受けることが明らかになっていますが、このダメージから目を守ってくれるのが『ルテイン』という成分です。

ルテインはβカロテンを原料とし、本来であれば緑黄色野菜などから摂取することができます。しかし、喫煙者の場合は煙草に含まれる成分により、βカロテンからルテインという正常な変換ができないというリスクがあるのです。

自分だけじゃない!副流煙が周囲の人の健康もおびやかす

喫煙と目の健康_04

出典:MyHealthTime『Passive smoking: protect your family and friends』

『加齢黄斑変性』のほかに、喫煙から発症率が高くなる目の病気と考えられているのが『白内障』です。

白内障は目の内部にある「水晶体」が加齢により濁り、見え方に異常が生じる病ですが、喫煙によって老化が加速すれば、発症や進行のリスクが高まります。

また、正確な原因は明らかになっていませんが、以前、『目ディア』の記事「働き盛りの目を襲う!男性に多い『中心性漿液性網脈絡膜症』とは?」でお伝えした『中心性漿液性網脈絡膜症』も、喫煙による影響が危惧されています。

このように目の病の一因にもなる喫煙は、やはり百害あって一利なしです。

さらに喫煙している本人だけでなく、副流煙を通して、周囲の人にまで害を及ぼす可能性も否定できません。

そのため、やはり禁煙することを強くオススメします!

▼「喫煙と目の健康」については、コチラの記事もオススメ!
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『加齢黄斑変性症』セルフチェック

欧米では成人の失明原因第一位となっており、日本でも中高年に増加中の「加齢黄斑変性症」という病気をご存じでしょうか?
下の画像は『アムスラーチャートテスト』という「加齢黄斑変性症」の発見に使われるものです。
どのように見えていますか?見え方をチェックしてみましょう。

アムスラーチャートテスト"
診断結果はこちらへ

セルフチェックの結果、「加齢黄斑変性症」の可能性が疑われた方は、眼科の受診をおすすめします。

取材・文/大谷享子
目ディア

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目の病気

2億人を失明から救った奇跡の薬「イベルメクチン」と「オンコセルカ症」

2億人を失明から救った奇跡の薬「イベルメクチン」と「オンコセルカ症」

出典:EurActiv.com – Ivermectin: A Nobel Prize medicine inaccessible to the world’s poorest

昨年2015年のノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智さんは、『イベルメクチン』という薬で数多くのアフリカの人々を救った功績が評価されました。それまでは「オンコセルカ症」と呼ばれる風土病により、年間数万人という人々が失明していたそうです。

「オンコセルカ症」とは、いったいどんな病なのでしょうか?

人を失明に至らしめる『オンコセルカ症』

オンコセルカ症は和名を『河川盲目症』といい、回旋糸状虫(オンコセルカ)による感染症、いわゆるフィラリアの一種です。
メスのブユが人を刺すことで感染しますが、感染経路は複雑で、まずブユが感染者の体を刺すことで、感染者の末梢血管で活動するミクロフィラリア(前期幼虫)を体内に取り入れるのです。ブユの体内に移動したミクロフィラリアは脱皮をくり返すことで感染幼虫にまで成長し、ここで初めて、ブユの口吻(こうふん)を通じてヒトの皮膚の刺入孔から感染します。
ヒトの体内に移動したミクロフィラリアは体内で成虫となり、皮下結節(こぶ)を作ると、この中で10~15年も生き続けます。その間、メスの成虫は1日に1,000匹のミクロフィラリアを産むといわれています。

イベルメクチン_02
出典:A-WOL | Anti Wolbachia Consortium

オンコセルカ症に感染すると、激しい痒みや発疹、瘢痕(はんこん)が起こります。また、皮膚が肥厚することで“巻タバコの巻紙”のような皮質になり、結節周囲では色素変化が生じて“ヒョウ肌”と呼ばれる状態になってしまいます。
そしてオンコセルカ症の特徴の1つである失明ですが、ミクロフィラリアが眼の中で死ぬことで炎症を引き起こし、激しい充血の後に角膜に白濁(はくだく)が生じて失明に至ります。
オンコセルカ症による失明は世界の失明原因2位となっており、1,800万人におよぶ年間感染者の内、27万人が失明するといわれてきました。

2億人を失明から救った「奇跡の薬」

大村智さんの開発した『イベルメクチン』は、まさにオンコセルカ症の特効薬として登場した「奇跡の薬」でした。
腸管糞線虫症(ちょうかんふんせんちゅうしょう)の経口駆虫薬であるイベルメクチンは、孵化前の卵に効果はありませんが、幼虫であるミクロフィラリアには高い駆虫作用を持っています。
しかし、オンコセルカ症が引き起こす症状のほとんどはミクロフィラリアによるもののため、体内のミクロフィラリアを死滅させることで、長期にわたってミクロフィラリアの発生を抑制することができるのです。

このイベルメクチンの原型となる物質を、大村さんは静岡県にあるゴルフ場の土の中から発見しました。
大村さんが見つけたのは、「ストレプトマイセス・アベルメクチニウス」と名付けられた放射菌の一種。その放射菌の中から「アベルメクチン」という化合物を発見し、それをもとに「イベルメクチン」が開発されたのです。
そしてこの薬の投与により、世界で1億数千万人の患者を数えたオンコセルカ症は劇的に減少し、今後10年以内には撲滅できるという見通しが公表されています。

アフリカだけじゃない!意外と身近だった『イベルメクチン』

まさに奇跡の薬であるイベルメクチンですが、実は意外と私たちの身近で役立っていることをご存じでしょうか?
現在、イベルメクチンは『ストロメクトール』という商品名で日本でも発売されており、沖縄や奄美大島で見られる糞線虫(ふんせんちゅう)という寄生虫の駆虫薬として使用されています。
また、ヒゼンダニというダニの寄生によって起こる、「疥癬(かいせん)」という皮膚感染症に特効的に作用する薬としても積極的に使用されています。疥癬は高齢者ほど症状が重篤化するといわれており、高齢化が進む日本にとってもまさに夢のような薬だったのです。

イベルメクチン_03

そして、愛犬家の方にとっても、イベルメクチンは身近にお世話になっている薬です。実は、犬のフィラリア予防薬として日本でもっとも使用されているのもイベルメクチンなのです。
思い当たる方は、愛犬のフィラリア予防薬として使用しているお薬の成分などを調べてみてください。主成分としてイベルメクチンが使用されていることがわかるかもしれません。また近年では、イベルメクチンが「胆管がん」にも効果が認められたという研究結果が発表されました。
大村さんは、アフリカのみならず、まさに世界中の人たちに素晴らしい恩恵を与えてくださったんですね!

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【参考】
メルクマニュアル医学百科 – オンコセルカ症
http://merckmanuals.jp/home/感染症/寄生虫感染症/オンコセルカ症.html
Eisai ATM Navigator – 河川盲目症
http://atm.eisai.co.jp/ntd/onchoserciasis.html
Yahoo! Japan – 科学者、二億人を救う。「元高校教師」が生み出した薬
http://ghitfund.yahoo.co.jp/interview_04.html
大村さん開発のイベルメクチン、胆管がんに効果 九大
http://www.asahi.com/articles/ASHDL5SB5HDLTIPE027.html

文/キネコ
目ディア

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