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透明人間はもうSFの話じゃない!“透明マント”に“透明自動車”……透明化する最新技術がすごい

透明人間はもうSFの話じゃない!“透明マント”に“透明自動車”……透明化する最新技術がすごい

『ドラえもん』や『ハリー・ポッター』でもおなじみの“透明マント”。ファンタジーやSF世界の話かと思いきや、なんと現実に開発が進んでいるそうです!

今回は、人間を“透明化”する最新技術についてご紹介します。

“透明人間コート”はすでに現実のもの!

“透明コート”が現実にある――にわかに信じがたい話ですが、まずは論より証拠。下の画像をご覧ください。

透明人間になれる技術_02
出典:how stuff works science

たしかに後ろの景色が透けていますよね! もちろんCGではありません。

ここで着用しているのは“光学迷彩”という技術を用いたコートで、研究・開発しているのは東京大学先端科学技術研究センターの稲見昌彦教授。

コートの素材は“再帰性反射材”というもので、入射した光を散らすことなく、まっすぐに戻す特性があります。これは交通標識などにも採用されいる身近な素材だそうです。

ヒントはあの名作マンガ! おどろきの“光学迷彩”技術とは

“光学迷彩”技術の仕組みは次のようになっています。

コートには背景と同じ映像が投射されていて、再帰性反射材の特性により、投射された映像は撮影カメラの側にまっすぐに戻ってきます。そのため、“ハーフミラー”という特殊な鏡越しに見ると、あたかもコートを着た人が背景に溶け込んでいるかのように見えるのです。ちなみに、マジックミラーはハーフミラーの一種です。

すごい技術ですが、着想のきっかけになったのはなんとマンガでした。開発者の稲見教授は次のように語っています。

“士郎正宗氏のマンガ『攻殻機動隊』で「光学迷彩」という言葉を知ったとき、それまで行ってきた研究の、立体映像を投影するという能動的な方法が生かせると気づいたのです。だから私は「光学迷彩」という言葉を使っています。”

引用:きっかけは「攻殻機動隊」“透明プリウス”の稲見教授が語るアニメと科学の関係|ねとらぼ

マンガに着想を得てそれを現実にしてしまうなんて、遊び心があって素敵ですね!

カナダやアメリカでは“透明マント”を軍が採用?

透明人間になれる技術_03
出典:hyperstealth.com

カナダでは、軍事利用を目的に“透明マント”の技術開発が進んでいると発表されました。

これは『Quantum Stealth』(量子ステルス)と呼ばれる技術。開発したHyperstealth Biotechnology社によると、光を屈曲させ、人や物を目に見えないようにするだけではなく、赤外線スコープやサーマルビジョンでも見えなくし、影もなくすとのことです。

ただし、その詳しい仕組みは公開されていません。軍事目的の製品開発を中心とするHyperstealth Biotechnology社は、安全上の理由から実物も公開しておらず、上に掲載した写真もモックアップ(模型)だそうです。

同社は、すでにアメリカとカナダの軍にこの技術を提供していると発表しています。真偽のほどはわかりませんが、発表が事実なら、戦闘機や基地を隠すなど軍事への応用の幅は広がりそうです。

“透明自動車”は製品化も近い?

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出典:industrytap into news

最初にご紹介した稲見教授による“光学迷彩”技術は、すでに自動車の分野にも応用されています。それがトヨタのプロモーションの一環として発表された“透明プリウス”です。

2012年に初めて実物が公開され話題となったこの自動車は、光学迷彩技術を応用することで、後部座席が透明になるというもの。

“透明”といっても外見がスケスケになるわけではありません。車体後部のカメラが撮った映像を、運転席に設置されたプロジェクターがプロジェクション・マッピングの要領で車内に投影します。後部シートには最初にご紹介した“再帰性反射素材”が張られており、そこにハーフミラーで映像を投影することで、座席が“スケスケ”になるというわけです。

この技術によって自動車の死角がなくせるということで、安全性向上の面からも注目が高まっています。当時すでに複数の自動車メーカーから技術提供の申し出があったとのことで、実用化に向けて現在も開発が進んでいるようです。

透明人間になれる技術_05
出典:GOSPEL

いかがでしたか? さまざまな分野で応用の可能性がある“透明化”の技術。SFの世界を現実にしてみたいという私たちの夢や遊び心が、その躍進を後押ししているのかもしれませんね。

▼ “透明化”やその他の最新技術についてもっと知りたい方はこちら!
生物がスケスケになってしまう「透明化」ってどんな技術?
未来の人類は猫目になる!?人間の「進化した姿」がすごすぎる!
まるで映画の世界!ここまで進化している最新コンタクトレンズ事情
アイバンクや自分の「歯」を使う方法も! 知っておきたい「目の移植」について
目の中に入れるコンタクト!? レーシックに代わる選択肢『ICL』手術とは?
あなたも注意!デジアイ症候群!(ロート製薬 商品情報サイト)

【参考】
透明人間も実現?光学迷彩のメカニズムと応用がすごい!!|NAVERまとめ
http://matome.naver.jp/odai/2138211476047900401
進化したテクノロジーは「魔法」となる――東京大学・稲見教授インタビュー|mugendai
http://www.mugendai-web.jp/archives/5365
透明マントが現実に?カナダ企業の光学迷彩技術「Quantum Stealth」が話題に|ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1212/11/news126.html
きっかけは「攻殻機動隊」“透明プリウス”の稲見教授が語るアニメと科学の関係|ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1211/02/news062.html
スケスケになっちゃう「透明プリウス」実際に乗ってみた|ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1210/29/news056.html

目ディア

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目の病気

iPS細胞で目の治療!?『加齢黄斑変性』に希望を与える再生医療とは?

iPS細胞で目の治療!?『加齢黄斑変性』に希望を与える再生医療とは?

山中伸弥博士のノーベル賞受賞により、一気に注目を集めたiPS細胞。そのiPS細胞を使った目の手術がおこなわれたことをご存じでしょうか?

iPS細胞を使った臨床研究として世界初の事例となったのは、欧米での失明率1位の難病『加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)』の手術でした。今後の進展が待たれるiPS細胞の研究を、手術内容を交えてご紹介します。

『加齢黄斑変性』ってどんな病?

『黄斑』とは網膜の中心部にある1.2mmから2mmほどの小さな部位で、この部位には色覚の基礎となる錐体細胞が高密度に集まっています。これらの黄斑組織は固視点からの光が集まる部位でもあり、『キサントフィル』という黄色の色素が集まることから『黄斑』という名前がつけられました。

その中心に当たる組織は「中心窩」と呼ばれており、視覚的な情報をあつかうすべての活動において、もっとも重要な領域であるといわれています。中心窩を含む黄斑は、文字通り網膜の中心に位置する重要な“コア”といえるのです。

画像2
出典:MacuHealth

『加齢黄斑変性』とは、加齢などの要因によって黄斑がダメージを受け、さまざまな視覚異常を引き起こす病気のことです。黄斑の変性によって視野の中心が歪む、暗くなる、欠けるなどの症状がおこり、最悪の場合は失明にいたります。

なお、『加齢黄斑変性』による中途失明率は冒頭に記したように欧米での第1位、日本では第4位にとどまりますが、食生活や生活習慣の変化により、近年になって患者数が高まっている傾向にあるようです。

再生医療による『加齢黄斑変性』への挑戦

高橋政代博士をプロジェクトリーダーに、理化学研究所と先端医療振興財団の共同により世界初の臨床研究がおこなわれたのは、昨年9月12日のこと。移植1例目となる手術を受けたのは、既存の薬物治療などでは効果が確認できない重度の『滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性』を患う70代の女性でした。

この女性の場合、腕から直径4mmの皮膚を採取し、6種類の遺伝子を組み入れる方法でiPS細胞を作製。さらに特殊なたんぱく質を加えることで網膜組織の一種『網膜色素上皮』に変化させ、およそ10カ月の培養期間を経てシート状の移植組織を完成させました。

こうしてできあがった「網膜色素のシート」を長さ3mm、幅1.3mmの短冊形に加工し、病巣に移植するというのが、この時おこなわれた手術です。

ではなぜ、黄斑の病気である加齢黄斑変性の患者に『網膜色素上皮』を移植することになるのでしょうか?

画像3
出典:Taylor Retina Center – Macular Degeneration

“ウエット型”と呼ばれる『滲出型加齢黄斑変性』の場合、その多くが色素上皮の下にある「脈絡膜」から発生した新生血管によって引き起こされます。

新しく発生したこの血管を『脈絡膜新生血管』と呼びますが、もちろん網膜の下に不要な血管が生じた病態は正常ではありません。この新生血管の発生の原因が、加齢による網膜色素上皮の機能低下によるものだと考えられているのです。

滲出型加齢黄斑変性は、この新生血管からの出血や滲出物により、視細胞機能がダメージを受けることによって起こります。したがって、滲出型加齢黄斑変性の治療としておこなわれる治療法の多くが、新生血管の拡大を抑えることを目的としたものとなります。

いずれも視力の維持や病の進行を抑えることはできても、根治させることに有効な治療法とはいえないのが現状です。

画像4
出典:The Japan Times – Japanese government panel OKs world’s first clinical research using iPS cells

そこで臨床研究としておこなわれたのが、異常をともなう新生血管を取り除き、代わりに培養した結膜色素のシートを移植するという手術です。

じつは、結膜色素上皮細胞は視細胞のメンテナンスにとって重要な役割を持っており、新生血管の原因となる、古くなった視細胞を消化する役目をもっています。

つまりiPS細胞由来の結膜色素シートを移植することで、加齢により衰えた細胞を再生することができるのです。まさに再生医療への応用が期待されているiPS細胞の利点をいかした手術といえるでしょう。

臨床試験その後

それから1年後、臨床手術1例目の被験者となった70代女性について、その後の経過が報告されました。それによると女性に合併症などの発生はなく、移植した色素細胞シートも所定の位置にとどまっており、術後の状態は良好とのことです。

今後、iPS細胞による加齢黄斑変性の治療はますます研究が盛んになることが予想されており、現在もiPS細胞由来の視細胞を含む『懸濁液(けんだくえき)』を病巣に注入し、生着させる治療法などの研究が進められています。

いずれにしろ、今後の再生医療に大きな一歩を進めた今回の移植手術の意義は大きく、根治治療の困難だった数多くの患者に大きな希望を与えています。

▼『加齢黄斑変性』については、こちらから
加齢黄斑変性とは?(ロート製薬 商品情報サイト)
欧米では失明原因の第1位!日本人にも 増殖中の『加齢黄斑変性』ってどんな病気!?
中高年になると増える目の病気 『加齢黄班変性症』セルフチェック

【参考】
神戸新聞 – iPSから網膜細胞 世界初の移植手術実施 神戸
http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201409/0007324118.shtml
株式会社ヘリオス – 加齢黄斑変性の治療方法開発
https://www.healios.co.jp/development/amd/
Logmi(ログミー) – iPS細胞がついに初の臨床試験へ! 担当医師が語る、”夢の技術”の現在
http://logmi.jp/15387

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