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“男性の20人に1人”は珍しくない!『色覚異常』から『色覚多様性』の時代へ

“男性の20人に1人”は珍しくない!『色覚異常』から『色覚多様性』の時代へ

大多数の人が日々見ているような見え方とは違って、特定の色が見えにくくなっている人がいます。日本では、男性の20人に1人が『色覚異常』であるといわれています。

かつては特定の色が見えにくい人のことを『色盲』『色弱』と呼んでいましたが、昨今はそれらの言葉を避け、『色覚異常』と呼ぶようになっていました。さらに、2017年9月に日本遺伝学会より発刊された『遺伝単 ~遺伝学用語集 対訳付き~』では、『色覚異常』は『色覚多様性』という用語へ改訂されています。

今回は、色覚異常とは何かについておさらいしつつ、色覚多様性について詳しく解説していきます。

意外にも多い『色覚異常』、いったい何のこと?

色覚異常とは、特定の色を認識することができない人、または、認識する力が弱い人のことを指します。色覚異常には先天的なものと後天的なものがあり、後天性の色覚異常は、原因となっている病気(緑内障など)を治療することで克服できるといわれています。

先天性の色覚異常は性染色体に起因するため、発症者は男性に多くなっています。日本国内において、男性は20人に1人、女性は500人に1人が色覚異常だといわれています。また、その多くが『赤緑色盲(赤と緑の色を十分に区別できない)』であることから、日本では色覚異常といえば、赤緑色盲を指すことが多いようです。

先天性の色覚異常では現在画期的な治療法は見つかっていないものの、複数の方法で解決が図られています。

▼色覚異常の原因や先天性・後天性の違いを知りたい方はこちらの記事をチェック!
色覚異常は治るもの?発症の原因や現在の治療法について知ろう

『色覚異常』は『色覚多様性』へ改訂!その背景とは?

色覚多様性_02

2017年9月、日本遺伝学会により遺伝学用語の改訂が行われました。この改訂では、 “color blindness” (色覚異常)に代わる用語として、 “color vision variation” (色覚多様性)が挙げられています。

実は、『色覚異常』という言葉自体が、『色盲』という表現の代替として使われるようになった背景があります。

「盲」という漢字にマイナスのイメージがあること、そして、色覚異常の人でもすべての色を認識できないわけではないため「盲」という漢字を使うのは不適当であるという考えから、『色盲』の代わりに『色覚異常』を使うようになったのです。

しかし、先にも述べたように、色覚異常を持つ人の割合は、日本の男性で20人に1人です。男女20人ずつの40人学級であれば、クラスに1人は色覚異常の人がいることになります。このように考えると、色覚異常がさほど珍しいわけではないことがわかるでしょう。

さらに、北欧やフランスではより色覚異常の人の割合が高く、男性の10%にも上るといわれています。

これほど多くの割合を占める色覚異常の人たちが、日常生活の中で大きな不自由もなく暮らすことができている現状を考えれば、特定の色が見えない、あるいは見えにくいことを“異常”と捉えるのには違和感があるのではないでしょうか。そこで提案されたのが、『色覚多様性』という用語なのです。

“特定の色が見えにくいこと”が有利になる場面も!

色覚多様性_03

実は、正常な色覚を持つ人よりも『色覚多様性』に当てはまる人のほうが、色の違いを見分けるのに有利なシチュエーションも存在します。

たとえば、色覚異常の中でももっとも多いとされている『先天赤緑色覚異常』を持つ人の場合、赤と緑の判別はつきにくいですが、これが色の濃淡を認識しなければならない場面では有利に働きます。

正常な色覚の人にとっては同じような緑色に見えても、先天赤緑色覚異常の人にとっては、深い緑色と淡い緑色はそれぞれ大きく異なる色として認識されます。そのため、正常な色覚の人よりもいち早く、森の中で擬態した小鳥や虫を見つけ出すことができるのです。

このように考えるとやはり、特定の色が見えにくいことは“異常”というより、それぞれの見え方の“個性”と捉えるほうが適当に思えます。この機会にぜひ、これまで『色盲』『色弱』『色覚異常』と呼ばれてきた『色覚多様性』について、改めて考えてみてください。

▼いろいろな見え方の世界を知るためにおすすめの記事はコチラ
感動……色覚異常を持つ人が「色覚補正メガネ」を試してみたら?
色のない世界ってどんなもの? 色覚異常を持つ人のモノの見え方を疑似体験

▼後天性の色覚異常を引き起こすこともある病気についてはこちらもチェック!
目のトラブルについて~緑内障~(ロート製薬 商品情報サイト)

〈参考〉
その他の眼の症状 – 20. 眼の病気 – MSDマニュアル家庭版
http://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/20-眼の病気/眼疾患の症状/その他の眼の症状
色覚異常 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/色覚異常
遺伝学用語改訂について
http://gsj3.jp/revisionterm.html
色覚の特性:色覚多様性 – 名古屋市中区大須の安間眼科
http://www.yasuma-ganka.or.jp/treatment/tr-color/
色盲と色弱の違いは? | よくある質問 | 北海道カラーユニバーサルデザイン機構
http://www.color.or.jp/faq/005-2/
第6回 「正常色覚」が本当に有利なのか | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/web/16/012700001/020500007/
色覚異常を克服する10の方法
http://color10.hatenadiary.jp/entry/2016/12/14/145343
なぜ色盲なのか
https://www.nig.ac.jp/color/mou.html
先天色覚異常|日本眼科学会
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/hoka_senten.jsp

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加齢

高齢者に見えにくい色って?知っておきたい“色覚低下”の豆知識

高齢者に見えにくい色って?知っておきたい“色覚低下”の豆知識

高齢になると誰でも“見えにくくなる色”が出てくるのをご存知でしょうか? 特定の色が見えにくくなることで、日常生活に思わぬ危険もひそんでいます。

今回は、超高齢化社会を迎えるなかでぜひ知っておきたい、“加齢による色覚低下”についてまとめました。

高齢になると見えにくくなる色って?

高齢者に見えやすい色遣い_02

高齢になると、視力の低下や老眼で「ものが見づらくなった」と感じる人は多いでしょう。しかしそれだけでなく、加齢によって特定の色が見えづらくなることも原因として考えられます。

というのも、人間の色覚は20代前半がピークで、20代後半から徐々に細かい色を見分けることが難しくなってきます。こうした後天的な色覚異常の人は、日本に3000万人ほどいるともいわれています。

具体的には、青や紺、青紫系の色が見分けにくくなります。全体に黄色がかって見えるため、黒や他の暗色(茶色やグレーなど)と見分けがつきにくくなるのです。

原因は主に2つです。1つは、網膜の一番下層で色を見分けるセンサーのようなはたらきをしている“錐体”という細胞が劣化するため。もう1つは、カメラのレンズのような役割をもつ“水晶体”が黄色くにごってくるためです。

そのため、水晶体を通り抜ける光の量が少なくなり、とくに青みの強い色は暗いところで見えにくくなります。また、同じ明るさの光を見ても、若い人にくらべて高齢者は暗く見えることがわかっています。

加齢による色覚低下が引き起こす“身近な危険”に要注意!

高齢者に見えやすい色遣い_03

加齢による色覚低下で怖いのは、本人が無自覚であるケースが多いこと。毎日少しずつ、何年もかかって進行していくので、本人は視界が暗くなったことに気づかず「自分は見えている」と思っている人がほとんどなのです。

たとえば、高齢者によくある事故として“着衣着火”があります。ガスレンジの炎やライターなどが衣服に燃え移ってしまう事故ですが、この原因も色覚の低下だと考えられます。背景が暗かったりすると、炎の青と背景の見分けがつきにくくなり、実際の炎の大きさよりも小さく見えてしまうのです。

また、暗いところにある階段で、最後の一段がよく見えずに踏み外してしまうケースもよくあります。こうした危険を避けるためにも、まずは本人が色覚の低下を自覚すること、そして周囲の人が注意してあげることが大切です。

こんな行動は色覚低下のサインかも? 色覚低下をチェックする方法

高齢者に見えやすい色遣い_04

加齢による色覚低下をチェックするには、眼科で「標準色覚検査表」という検査をおこないます。もっと身近に、日常生活であらわれるサインとしては、次のようなものが挙げられます。

【1】紺や黒の服、靴下の色をひんぱんにまちがえる
【2】明るい場所で白と黄色をまちがえる
【3】化粧が濃くなる
【4】炎の大きさが実際より小さく見える
【5】5円玉と50円玉をまちがえる

紺や青系と暗色については先にご紹介しましたが、視界が黄色がかるため、とくに明るい場所で白と黄色系の色も見分けにくくなります。また、薄い茶色のサングラスをかけたときのように、派手な赤やオレンジ、黄緑などはにぶい色に見えるので、化粧が濃くなることも多いようです。

こうしたサインがひんぱんに見られたら、色覚低下をうたがってみたほうがいいかもしれません。

コントラストのはっきりした配色と、照明の工夫で解決!

高齢者に見えやすい色遣い_05

加齢による色覚低下があっても見やすくするには、どうしたらいいのでしょうか? 色づかいでは、コントラスト(明暗)をはっきりさせた配色が効果的です。たとえば高齢者に向けた表示やデザインをつくるとき、青と茶色、黄色と白、水色とベージュといった“暗い色どうし”“明るい色どうし”の組み合わせでは見分けにくくなってしまいます。

白と黒、青と黄色、緑と白など、コントラストのはっきりした組み合わせにするといいでしょう。コピーができるものなら、白黒でコピーしてみるとコントラストがわかりやすいのでオススメです。

また、日常生活では、照明を工夫するといいでしょう。基本的に光の量が少ないと色が見分けにくいので、階段やクローゼットなど、見まちがいの起こりやすい場所に明るい照明を設置します。

とくに服や靴下を見分けやすくするには、青の成分が強い“昼光色”と呼ばれる照明を使うといいでしょう。ただし白や黄色の服などは、照明が明るすぎるとかえって見えにくくなります。スイッチで明るさや色味を切り替えられる照明もあるので、必要に応じて取り入れると便利です。

ただし、炎の大きさは照明で見やすくすることはむずかしいもの。本人の意識や、周囲の人が注意してあげることが大切です。

いかがでしたか? 歳をかさねると、誰もが経験する可能性のある色覚低下。家族や友人、そして自分自身のために、正しい知識を身につけておきたいですね。

▼かすみ目、ピントが合わせづらい…それ、目の老化が原因かも?
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▼色覚についてもっと知りたい方はこちら!
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男女で色の見え方が違うって本当?色覚の違いに性差がある理由
『見る』不思議を動画で体感!モノクロがカラーに見える「補色残像」
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“目の色”が違えば“見える色”も違う!?眼科医が教える目の不思議

【参考】
これって見間違い?目の異常が引き起こす大事件|NHKガッテン!
http://www9.nhk.or.jp/gatten/articles/20161005/index.html
第6回:お年寄りや障害者に対しての色|MIC FUN
http://www.mic.jp/fun/color/color06.html
高齢者の見え方|MY介護の広場
http://www.my-kaigo.com/pub/individual/chiebukuro/taiken/shikaku/
高齢者に優しい色彩環境を|カラーコーディネーター情報スペース
http://www.color-sp.com/old/color-koureisya.html

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