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日本人の“見分ける力”に脱帽!1000種以上とも言われる「伝統色」の豆知識

日本人の“見分ける力”に脱帽!1000種以上とも言われる「伝統色」の豆知識

Candied Fabrics Dyeing 102「Dyeing 102: Controlling Texture」

以前のコラムでもお届けしたように、人間が目から取り入れる情報のうち、80%が「色」の情報だと言われています。

色を制する者がビジネスを制する!好感度が上がる「色選び」

しかし、ひと口に「色」と言っても、その色彩は無限大です。

そこで今回は、目にも涼しげな「藍色」をはじめ、日本に根付く独特の色彩に迫ります。
日本人が持つ情緒豊かな色彩感に、誇らしい気分になれるはずですよ。

現代に再現できる色だけでも300色以上ある、日本特有の「伝統色」

日本の色_02

「色の名前といったら、何色を思い浮かべる?」——。

こんな風に尋ねられたら、赤や黄色、青などを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?

しかし、色の名前は数知れず。

とりわけ日本独自の文化や生活の中ではぐくまれ、受け継がれてきた「伝統色」は1000色余りもあると言われ、現代の着色材料で再現できる色だけでも300色以上、あるいは400色以上もあるそうです。

四季折々の自然や身近な生活にもみられる「伝統色」をご紹介!

では、日本の伝統色にはどんな色があるのでしょうか?
四季折々の自然や、現代の生活からも見てとれる伝統色をご紹介しましょう!

ジャパンブルーとして古くから外国人に称えられた「藍色」

日本の色_03
出典:Bohemian Bunnie「Juniper & Fir Indigo dyeing workshop.」

現代にも息づく伝統色と言えば、「藍色」ではないでしょうか?

今もジーパンの色として定着している「インディゴ」が、この色です。

その名の通り、藍色を作り出しているのは「アイ」というタデ科の植物です。

藍は青色を作り出すために用いられる最古の染料のひとつで、とりわけ江戸時代に入ってから、藍染めが盛んになったと言います。

各地の村々にも藍染め専門の染物屋ができ、庶民から武将にまで愛されました。この深みある青色は、歌川広重をはじめとした当時の絵師が多く採用した色でもあります。

さらに日本が開国をした明治時代には、日本を訪れる外国人にもエキゾチックな色彩としてもてはやされ、「ジャパンブルー」と呼ばれたそうです。

鮮やかな黄金色から“賄賂”の隠語としても使われた「山吹色」

日本の色_04

「蒲公英(たんぽぽ)色」や「檸檬(れもん)色」、「菜の花色」など、黄色系統の伝統色には今でも見られる植物から生まれた色が少なくありません。その中でも、面白いエピソードが残るのが「山吹色」です。

山吹色の由来であるヤマブキは、4月頃に花を咲かせるバラ科の植物で、山吹色という色の名称は平安時代から用いられていたと言います。

その鮮やかな黄色から付けられた別名は「黄金色」。

小判を思わせる色であることから、江戸時代にはなんと、賄賂に渡す小判の隠語として「山吹」という言葉が使われたそうです。

今も昔も変わらず女性を美しく見せる色として愛される「紅赤」

日本の色_05

赤系にも多くの色が存在しますが、「紅」の字が付く名前が多いのが、1つの特徴です。

6〜7月頃に黄色い花を咲かせ、次第に赤みを帯びていく植物「ベニバナ」に由来し、赤い色を作る染料として用いられました。

赤色の染料を用いた品と言えば口紅です。しかし、本物のベニバナを原料とした口紅は、かつて非常に高価だったそうです。

中でも、わずかに紫色を含んだ鮮やかな赤色を指す「紅赤」を作り出すには大量の原料が必要だったため、最も価値ある色として憧れの的でした。

現代の口紅の多くは、化学的に合成された染料によって作られていますが、紅赤色のリップは今でも人気。そのほか、鮮やかな赤色を帯びたビールや焼酎などにも、紅赤の名前を見ることができます。

伝統芸能とともに息づく!歌舞伎の垂れ幕にお馴染みの「柿渋色」

日本の色_06
出典:Magic Kabuki Drop「Kabuki Stagecraft」

さて、最後にご紹介するのが「柿渋(かきしぶ)色」。

灰色がかった茶色のことを指し、果物の「カキ」を原料とした色です。

熟す前のカキは、あまりにしぶくて食べられたものではありませんが、しぶさの正体である「カキタンニン」が酸化することで茶色い色みとなります。

カキタンニンには防水・防腐・防虫効果があることから、天然のコーティング塗料として重宝されてきました。しかし今となっては柿渋の塗られた傘など、伝統工芸品として一部地域に残るばかりです。

しかし実は、テレビで見掛ける機会が少なくない色でもあります。

歌舞伎でお馴染みの3色幕、正式には「定式幕(じょうしきまく)」と呼ばれますが、ここに使用された茶色こそ、柿渋色です。

とりわけ現代でも活躍する市川一門が好んで使用していた色であることから、歌舞伎好きの間では「団十郎茶(だんじゅうろうちゃ)」と呼ばれることもあります。

今回、ご紹介したように、日本の伝統色の多くが「植物の色」に起因しています。これは四季折々の表情を見せる、日本ならではの季節のうつろいがあるからでしょう。

そして、四季にうつろう色彩を生活に取り入れ、わずかに明度の違う色ごとにも名前を付けてしまう日本人の“見分ける力”に驚かされ、誇らしい気分にもなりますね。

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【参考】
ウィキペディア「日本の伝統色」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%BC%9D%E7%B5%B1%E8%89%B2
DICグラフィックス株式会社「DICカラーガイド色見本帳 日本の伝統色第8版」
http://www.dic-graphics.co.jp/products/cguide/japan_8.html
日本人の美の心!「日本の色(伝統色・和色)」
http://irocore.com/
季節の花300「山吹」
http://www.hana300.com/yamabu.html
ウィキペディア「ベニバナ」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%8A
マルトモ商店「柿渋とは」
http://explanation.sakura.ne.jp/kakishibu.html

目のテストに挑戦!

下記のカラーチャートに何種類の色が使われているか、あなたは見分けることができますか?

tetrachromacy2_02
答えはこちら!!

見えた色の数によってはもしかしたら、あなたは「4色型色覚者」かもしれません!

目ディア

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“光の魔術師”レンブラントの眼の秘密 『立体盲』ってどんなもの?

“光の魔術師”レンブラントの眼の秘密  『立体盲』ってどんなもの?

『テュルプ博士の解剖学講義』レンブラント・ファン・レイン/1632年

レンブラント・ハルメンス・ファン・レインは、17世紀のオランダの画家であり、バロック絵画を代表する1人にも数えられる人物です。
明暗法という技法で知られるレンブラントは、その生涯で他に例を見ないほど数多くの自画像を残しています。そんなレンブラントの自画像から、視覚に関するある謎が提起されました。
「レンブラントは両眼視のできない『立体盲』だったのではないか?」というのです。今回は、レンブラントの眼の謎に迫ってみます。

モノを立体的に見るためには両目のバランスが重要

まずは『立体盲』の前に、私たちの目がどのように立体を把握しているのかを知る必要があります。
人の目は対象物に視線を合わせるために、近くを見る時には瞳を寄せ、遠くを見る時には瞳を外側に開くことを無意識の内におこなっています。つまり、対象物が近くなれば寄り目がちになり、遠ければ離れていくのです。
これを「輻輳(ふくそう)」、「開散(かいさん)」といいます。

この現象は、自分の指先をじっと見つめ、目元に近づけたり離したりすることでも確認することができます。指先をぐっと近づければ目は輻輳し、逆に離していけば開散することがわかると思います。こうして左右の目で見た2つの像を、脳は1つの映像として統合しているのです。

これを『両眼視』といいますが、私たちの目は両眼視が正常におこなわれていないと、モノを立体としてとらえることはできません。そして両眼視には、「同時視」と「融像(ゆうぞう)」という能力も関わっています。

「同時視」とは左右の目に映った映像を同時に視る能力、「融像」は左右の網膜に映った映像を1つの像としてとらえる働きのことです。
これらの能力がバランスよく機能することで、私たちの目は視覚上にあるものを立体的な像として結ぶことができているのです。

では、レンブラントの謎『立体盲』の場合はどうでしょうか?

巨匠の眼の謎は、こうして解かれた!

レンブラントが立体盲だったのではないかと指摘したのは、ハーバード大学医学大学院の神経科学者マーガレット・S・リビングストン教授です。2004年に『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』誌に教授が発表した短い論文は、レンブラントが「外斜視」による立体視困難者だったとする説を唱えるものでした。

リビングストン教授が着目したのは、レンブラントが描いた36枚の自画像(24枚の油彩画、12枚のエッチング)についてでした。それらを詳細に調べた結果、瞳孔および虹彩の位置が、ほぼ全ての自画像において横方向にずれていたことがわかったのです。

レンブラント_02
出典:PMC – Was Rembrandt Stereoblind?
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2634283/

リビングストン教授ら研究チームが全ての肖像画の角膜(黒目)と視線の位置を計測した結果、レンブラントはなんと36枚の自画像の内、35枚を自ら外斜視として描いていたことがわかりました。さらに教授らは、そのズレを詳細に計測し、レンブラントの外斜視のずれのパターンを定量化することにも成功しました。

ここで「立体視」に立ち返りますが、立体視とは正常なバランス状態にある左右の網膜が、中心窩(ちゅうしんか)を基準にわずかなズレのあることから生じます。これを両眼視差と呼びますが、そのため片目では立体視は起こりません。そして立体視を阻害する原因の1つとされるのが「斜視」なのです。

レンブラントの場合、外斜視により立体視の困難な『立体盲』と呼ばれる症状だったと推定することができる。そして正常な両眼視が困難だったがために、脳が片目で多くの視覚的機能を果たすように切り替わっていたのではないか
それがリビングストン教授による結論だったのです。

レンブラントは『立体盲』だからこそ偉大な画家になれた?

いかがでしたか?読者の皆さんは、レンブラントが立体盲だったと信じることができたでしょうか?
ただし、リビングストン教授はこうも断っています。

“しばしば美術教師は、対象物を平面でとらえるために片目を閉じて観察するよう学生を指導します。したがって立体盲はハンディキャップではないかもしれません。それどころか、画家によっては資産にもなりうるのです”

引用:PMC – Was Rembrandt Stereoblind? (※英訳)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2634283/

つまりレンブラントは、立体盲という障がいがあったからこそ、二次元のカンバスを奔放に活用し、現代に語り継がれる偉大な画家たりえたのかもしれないのです。
偉大な画家に隠された“眼の謎”。今度レンブラントの絵を見る機会があれば、思い出してみてください。

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【参考】
PMC – Was Rembrandt Stereoblind?
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2634283/
ビジョンケア [Hattori Opticians メガネの服部] – 視覚について
http://www.hattori-opt.com/vision/menokinou_sikaku/sikaku.html

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