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無限を描いた錯視画家 “視覚の魔術師”エッシャーの『騙し絵』まとめ

無限を描いた錯視画家 “視覚の魔術師”エッシャーの『騙し絵』まとめ

出典:WikiArt – M.C. Escher

“視覚の魔術師”とも称されるマウリッツ・コルネリス・エッシャーは、『トロンプ・ルイユ(騙し絵)』の画家としては世界一の知名度を持つアーティストです。
建築をモチーフとした幾何学的な騙し絵や、無限回廊などの不思議な騙し絵を、誰もがきっと見たことがあるはず。
今回は、見れば見るほど不思議なエッシャーの“騙し絵”をご紹介します。

■San Gimignano(1922年)

Escher_02

出典:WikiArt – M.C. Escher

エッシャーが24歳のときに描いたイタリアの都市『サン・ジミニャーノ』の光景です。この当時のエッシャーは、絵画と木版画の勉強を終えて間もない頃。木版画による人物像などを多く残しており、レトリックな図案はほとんど見られません。
しかし、この絵には後の“騙し絵”につながる不可思議なテイストが感じられます。

■Eight Heads(1922年)

Escher_03

出典:WikiArt – M.C. Escher

図案化された4人の男性と4人の女性が、パズルのピースのように配置されています。後のエッシャーが得意とした『平面の正則分割』シリーズに通じる作品です。

■Hand with Reflecting Sphere(1935年)

Escher_04

出典:WikiArt – M.C. Escher

『写像球体を持つ手』としても知られる、有名な作品。幾何学的なトリックを多く用いたエッシャーですが、この特殊な自画像にはシュルレアリスムの片鱗もうかがえます。

■Hell, copy after Hiernonymus Bosch(1935年)

Escher_05

出典:WikiArt – M.C. Escher

エッシャー37歳頃の作品。ルネサンス期の画家ヒエロニムス・ボスによる三連祭壇画(さんれんさいだんが)、『快楽の園』の右側パネルを模写したリトグラフです。

■Sky and Water II(1938年)

Escher_06

出典:WikiArt – M.C. Escher

魚が鳥に変化するトリックが楽しい作品。
この頃にはエッシャーはベルギーに拠点を移し、グラナダの『アルハンブラ宮殿』で強い感銘を受けたという、モザイク模様の研究を始めています。

■Mosaic I(1951年)

Escher_07

出典:WikiArt – M.C. Escher

モザイク模様の研究に熱中したエッシャーは、ジグソーパズルのように平面を同じ図形で埋め尽くす『平面の正則分割』と呼ばれる作品群を数多く残しました。

■House of Stairs(1951年)

Escher_08

出典:WikiArt – M.C. Escher

多元的な視点が複雑に交錯する『階段の家』は、まさにエッシャー世界を象徴する“新しい遠近法”を代表する作品。この作品に登場する奇妙な虫のような生物は、彼のほかの作品にも登場しています。

■Spirals(1953年)

Escher_09

出典:WikiArt – M.C. Escher

『スパイラルス』という作品は、タイトルの通り、複数の螺旋構造が無限に続くかのような環を作り出しています。無限や永遠というキーワードは、エッシャーの絵を読み解く上での重要な構成要素と言えるでしょう。

■Convex and Concave(1955年)

Escher_10

出典:WikiArt – M.C. Escher

『凹面と凸面』として知られる、有名な作品。1950年代から60年代初頭にかけてのエッシャーは、自らの代表作とされる作品を数多く残しています。

■Bond of Union(1956年)

Escher_11

出典:WikiArt – M.C. Escher

『婚姻の絆』というタイトルでも知られる作品。螺旋構造で形作られた男性と女性の肖像が、絡み合いながらつながり合っています。

■Belvedere(1958年)

Escher_12

出典:WikiArt – M.C. Escher

『物見の塔』として知られる有名な作品は、“ネッカーの立方体”という立方体錯視を応用して描かれています。エッシャー的透視法で描かれた、彼の代表作の1つです。

■Ascending & Descending(1960年)

Escher_13

出典:WikiArt – M.C. Escher

こちらもエッシャーの代表作の1つ、『上昇と下降』は“ペンローズの階段”と呼ばれる不可能図形をもとに描かれています。右回りに移動する人々は階段を上り、左回りに移動する人々は階段を下り続けています。
永遠に終わらない上昇と下降、いつまで見ていても飽きない絵ですね。

■Moebius Strip II(1964年)

Escher_14

出典:WikiArt – M.C. Escher

メビウスの輪の上を歩き続けるアリたち。天地を失い、永遠に歩み続けるしかないアリたちの姿は『上昇と下降』にも通じるかもしれません。

■Snakes(1969年)

Escher_15

出典:WikiArt – M.C. Escher

エッシャーの遺作となった、『蛇』という作品です。平面の正則分割で埋め尽くされたカゴ状のサークルを縁取るように、複数のヘビが絡み合っています。
一説には、遺作にヘビを描くことをあらかじめ決めていたというエッシャー。晩年はガンに蝕まれていたという彼は“永遠の象徴”であるヘビに、何を託そうとしたのでしょうか。

■Waterfall(1961年)

Escher_16

出典:WikiArt – M.C. Escher

最後に、1961年に制作された『滝』という作品をご紹介します。
エッシャーの騙し絵を象徴する作品として、もっとも知られた作品ですが、“永久機関”を思わせるこの不可解な絵のトリックには何人もの人がチャレンジをくり返してきました。
下にある動画のトリックが、あなたには見抜けるでしょうか?

いかがでしたか?
生涯にわたって、ユニークな“トロンプ・ルイユ(騙し絵)”を模索し続けたエッシャー。緻密でオリジナリティあふれる作品は、彼が追い求めた「永遠」や「無限」というテーマに通じる普遍性を持っています。
もし機会があれば、より多くのエッシャー作品に触れてみてはいかがでしょうか。

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【参考】
WikiArt – M.C. Escher
http://www.wikiart.org/en/m-c-escher

目ディア

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『見る』不思議を動画で体感!モノクロがカラーに見える「補色残像」

『見る』不思議を動画で体感!モノクロがカラーに見える「補色残像」

出典:INDEPENDENT「The optical illusion that tricks your brain into seeing colour」

これまでさまざまな「目の錯覚」についてお届けしてきましたが、今回、取り上げるのは「モノクロ画像がカラーに見える」という現象です。

この不思議な現象をひも解くとともに、つい何度も見てしまう動画も合わせてお届けしましょう!

百聞は一見にしかず!不思議な現象「補色残像」を動画で体感

まずは上の動画を見てみてください。動画でも説明のあるように、中央にある黒い点から目を離さず、じっと見続けることがポイントです。

すると、どうでしょう。フイルムのような色彩の画像から一転、モノクロ画像に映像が切り替わりますが、ぼんやりと色が付いたように見えるはずです。

これこそ今回、ご紹介する不思議な現象、「補色残像」です!

まずはモノをカラーで見るための「光の3原色」を知ろう!

補色残像_02
出典:wikipedia – Primary color

「補色残像」を理解するには、まず“見る”ことの仕組みを知る必要があります。

目は見るための情報を光として取り入れますが、光の情報は目の内部にある「網膜」に届けられ、電子信号へと変換されます。電子信号は「視神経」を通じて脳に届けられ、そこで初めて見ることが可能になります。

光の情報を受ける「網膜」には、色を感知する細胞が備わっています。しかし世界に無数の色が存在するのに反し、細胞の種類はたったの3種類。「赤・緑・青」を感知する3種類です。

これを「光の3原色」と呼びますが、この3色を組み合わせることで無数の色をつくり出し、私たちは世界をカラーで見ることができるのです。

色を感知する細胞が疲弊!?「補色残像」のカラクリをヒモ解く

しかし色を感知する細胞も、使い続けることで疲弊してしまいます。

例えば、赤い色を見た場合、赤を感知する細胞が活発に働きますが、ある程度の時間、見続けていると細胞が疲れてしまい、結果、感知能力が下がってしまうのです。

すると、残りの緑と青を感知する細胞が活発に働き出します。そのため赤い画像をじっと見続けたあとに真っ白な画像に目を移すと、一瞬ではあるものの、青緑色に見えるといった現象が起こるのです。

補色残像_03 補色残像_04

青緑は、色の関係においては赤と正反対に位置する色、つまり「補色」です。

色を感知する細胞の特性により、見ていた色とは反対の色が見えてしまうのが、「補色残像」という現象です。冒頭に紹介した動画も、このカラクリによって作られています。

集中力アップにも?ついついハマる「補色残像」動画たち

ちょっと難しい話になってしまいましたが、細胞が引き起こすカラクリを知れば、動画を見るのがもっと楽しくなるはずです。さまざまな動画で「補色残像」を体感してみましょう!

赤字に緑色の円が描かれた画像。補色残像の基礎的な動画です。

こちらの動画では、最後に加工前の画像も示されています。

都会の昼の景色と夜の景色から「補色残像」を体感!

いかがでしたでしょうか?

これら補色残像を用いた動画や画像は、じっと見れば見るほどカラーに見えるとあって、集中力を養うにもぴったりだそうです。ただし見過ぎは目の疲れにつながりますので、ハマりすぎにはご注意を!

▼目がショボショボするのは、ドライアイかも!?
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▼「目の錯覚」については、コチラの記事もオススメ!
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【参考】
理科・CSTの広場「色の不思議、残像・補色」
http://www.aichi-c.ed.jp/contents/rika/koutou/buturi/bu7/hosy/hosyoku.htm
Armatus「補色残像現象」
http://www.armatus.net/column_c/hosyoku.html
デッサンと言う礎「色彩の錯覚と錯視効果」
http://dessin.art-map.net/technic/level19/05.htm

目のテストに挑戦!

下記のカラーチャートに何種類の色が使われているか、あなたは見分けることができますか?

tetrachromacy2_02
答えはこちら!!

見えた色の数によってはもしかしたら、あなたは「4色型色覚者」かもしれません!

文/大谷享子
目ディア

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